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バター不足が給食にも影響 「バターパン」が消えた! (2/3ページ)
このニュースのトピックス:学校教育
パンだけではない。バターはシチューやカレーのルーなどにも使われており、東大阪市の場合、今年度分はなんとか確保できたが4月以降の見通しは立っていない。マーガリンやサラダ油で代用できるか試作中だが、栄養価が変わるため献立を作り直す手間が増えそうだ。「できる限り国内産を使いたいが今の状況が長引けば外国産への変更も検討せざるを得ない」と担当者は嘆く。
京都市も調理用バターの確保に四苦八苦。やはりサラダオイルでの代用を検討中という。
品薄の原因は、平成17年度の深刻な牛乳余りで酪農家が生産調整を迫られ、子牛の生産を見送ったり、牛を処分したりしたことにある。さらに飲用向け牛乳などはバターなどの加工品用より鮮度が大切で、また高く売れるため、バターにまで必要量が回ってきにくい事情も重なった。
農林水産省によると、バターの生産量は17年度の8万5467トンに比べ、18年度は7000トン以上減って7万8001トンに。今年度も減産体制が続いており、昨年4月から12月までのバター生産量は対前年同期比で5・3%も少ない。
大阪府内の自治体に給食用食材を供給している大阪府スポーツ・教育振興財団の担当者は「安心・安全な食材を提供したいと国産品の確保に最大限の努力をしてきたが、もう限界」と嘆息。大阪市を含む10市町に供給した今月分のパン用バターはすべて外国産に切り替えたという。