2008年2月27日 [水]
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「強奪不安あった」 憲兵隊対応に批判

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「強奪不安あった」 憲兵隊対応に批判

 在沖海兵隊憲兵の日本人警備隊員延べ59人が、憲兵隊司令官の指示で拳銃を携行したまま民間地の“移動”を強いられていたことが26日、分かった。基地労働者や平和団体関係者らは憲兵隊の対応を「これが米軍の県民に対する綱紀か」などと批判した。警備隊関係者らは「命令に背くと処分されてしまう」と弱い立場にありながらも、「上司が責任を取ってもらいたい」と憲兵隊上層部の責任を追及。隊員の一部は「拳銃を施設外で携行したことを外部に漏らさないように」と司令官名で指示されたとし、米軍上層部の隠ぺい工作ともとれる行為を明らかにした。
 実際に拳銃を携行した隊員の一人は「過去には拳銃を強奪されそうになった事件もあり、移動の際は不安だった。命令には逆らえない」と苦しい立場を説明。「禁止されていることを強要したのだから、上司には責任を取ってもらいたい」と訴えた。
 一方、日本人警備隊内部や別軍の憲兵隊関係者からは「司令官名の指示だが、日本人警備隊トップのセキュリティースペシャリストや日本人警備隊大隊長らは拳銃の持ち出しが禁止されていることを知っていたはずで、止められなかったのはおかしい。海兵隊以外だったら考えられない」と海兵隊の組織体制を批判する声も出た。
 全駐労沖縄地区本部の座間味寛書記長は「そういうことがあれば本部に伝えられるはずだが、初めて聞いた。おそらく口止めされていたからだろう」と語り「基地外で拳銃を携行させたことも問題だが、口止めしたことも問題。すぐに詳しいことを調査したい」と話した。
 平和運動センターの山城博治事務局長は「まさに平穏を乱す行為だ。事実関係を徹底的に明らかにしてほしい」と語り「持ち出された銃で何が起こるか分からない。日本人に持たせているのなら米軍自身は大がかりに銃を携行し、基地間を移動しているのではないかと疑う」と強調。外部に漏らさないようにとの指示には「明らかに意図的で違法性を認識した上でやったこと。民間地に軍の論理を持ち込むような司令官がいるから米軍の綱紀は保たれない」と怒りをあらわにした。

(2/27 10:25)

 
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