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石原知事「発案者として責任痛感」 経営難の新銀行東京

2008年02月26日22時53分

 東京都が1000億円を出資し、経営難に陥っている新銀行東京に対し、400億円の追加出資案を都議会に提出した石原慎太郎都知事は26日、都議会で「発案者として責任を痛感している」と語った。追加出資は清算より負担が小さいとの見方を示し、「ほかに選択肢がない」と述べた。

 議会からは「追加出資は現状では認められない。条件は再建計画の信頼性」(公明)、「経営悪化を旧経営陣に責任転嫁している。知事の責任は?」(民主)、「私財を投げ打ってでも責任を取るべきだ」(共産)と、与野党から厳しい指摘が相次いだ。知事は「まことに残念無念で、歯ぎしりする思い。慚愧(ざんき)に堪えない」と釈明を重ねた。

 知事は(1)清算(2)預金保険法に基づく破綻(はたん)処理(3)追加出資――を検討したと表明。(1)や(2)では「融資先1万3000社に甚大な負担を与え、都民にも膨大な負担を求める」とした。しかし、具体的な算定額は示さなかった。

 追加出資について、都産業労働局長は「事業展開のうえで避けられないリスクに対応する資本を確保する」と述べた。年度末に累積赤字が約1000億円に上る見込みで、資本金を補充しなければ再建計画に盛り込んだ融資が実行できないという。経営再建に「金融ノウハウを有する銀行などとの連携を視野に入れ、事業の充実を図る」とした。

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