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【社会】

厚労相「同じ問題繰り返し」 血液製剤の投与資料放置

2008年2月27日 夕刊

 厚生労働省が血液製剤フィブリノゲンを投与された3859人分の症例資料を製薬会社が保管していることを知りながら、患者に告知せずに放置していた問題で、舛添要一厚労相は27日、記者団に対し「(昨年10月に発覚した)418人のリスト放置問題と同じ繰り返しだ。統計データを取るような感覚でしかなかった」と述べ、当時の対応に問題があったとの認識を示した。

 問題の資料は、フィブリノゲンを製造販売した旧ミドリ十字が1987−92年にかけて、投与患者の経過を半年にわたり追跡調査した結果を基に作成。肝炎発症の有無や患者のイニシャルや病院名、投与日時などが記されていた。同社を引き継いだ三菱ウェルファーマは2001年、急性症状の有無について発症者159人、未発症者3700人と患者数のみを厚労省に報告。同省は患者への告知などを同社側に指示していなかった。

 同省医薬食品局の中沢一隆総務課長は同日、民主党の会合で「資料そのものは厚労省に届いておらず、放置したとの認識はない」と強調した。

 

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