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【法廷から】飲酒で強制わいせつ致傷 婚約者「彼を信じている」 (2/2ページ)

2008.2.26 12:29
このニュースのトピックス法廷から

 弁護人「示談金の100万円はどうしましたか?」

 証人「私が個人的に負担しました」

 弁護人「保釈金の300万円は?」

 証人「会社から借りました」

 弁護人「そこまでしたのはなぜですか?」

 証人「直前まで一緒にいたので、自分も(何もしないのは)無責任だと思ったからです」

 被告の婚約者も韓国から情状証人として駆け付け、日本語で証言した。

 検察官「将来被告と続けていく気持ちはありますか?」

 証人「はい」

 検察官「両親も認めていますか?」

 証人「『私にまかせる』と言っています」

 検察官「こんな事件を起こしても気持ちが変わらないのはなぜですか?

 証人「彼のことを信じているし、隣にいてあげたい」

 被告は日本には馴染んでおり、仕事も順調だった。だが、プライベートでストレスがあったという。

 検察官「なぜこんな事件を起こした?」

 被告「飲み過ぎて。わかりません」

 検察官「あなたなりの問題があったとも思えるんだけど?」

 被告「母の手術もあったし、彼女の親に挨拶することも予定されていた。そういうことで自分でも知らずにストレスがたまっていたのかも」

 酒で事件を起こした被告の場合、今後飲まないことを約束させることが多い。だが、この公判では被告が「一生飲まない」と述べるのに対して、検察官が「酒を飲んでも繰り返さないためにどうすればいいか」を考えさせる展開になった。 検察官「飲まなきゃいけない場面も出てくると思うがどうしますか?」

 被告「飲みません」

 被告の意思は固かった。

 26日午前の論告求刑公判で、検察側は懲役3年を求刑。同日午後、裁判長は懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。

 弁護側の心神耗弱との主張に対し、裁判長は「飲酒検知の際の質問に氏名、生年月日、飲酒量を応答している」と指摘し、責任能力は認められると判断。その上で、「被害者との示談が済んでおり、二度と酒を飲まないと誓っている」などとして、執行猶予付き判決とした。

 心神耗弱の主張は認められなかったが、執行猶予はついた。裁判長の前で約束したことをぜひ守ってほしい。 

(末崎光喜)

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