札幌放送局

2008年2月27日 12時29分更新

産科医会“2次救急撤退”通告


札幌市の産婦人科の医師らで作る団体が札幌市に対し、医師の負担が重くなっているため、4月以降、重い症状の患者を受け入れる2次救急を行わないと通告し、市は今後の対応を検討しています。

札幌市の産婦人科の救急医療は、9つの病院が入院や手術などが必要な重い症状の患者を受け入れる2次救急を担ったり、夜間の急病患者を受け入れたりしてきました。しかし、この5年で2次救急の病院が5つ減って医師の負担が増えているとして、「札幌市産婦人科医会」は先月、「夜間の急病患者だけでも、市の夜間急病センターに産婦人科医を配置して受け入れてほしい」と要請しましたが、札幌市は財政難を理由に応じませんでした。
このため「札幌市産婦人科医会」は、「医師の負担が重く、医療事故などが心配されるため、4月以降は2次救急を行わない」と通告しました。
「札幌市産婦人科医会」の遠藤一行会長は、「6〜7年前から札幌市に申し入れてきたが、実態は改善されなかった。このままでは医療事故につながりかねず、最後通告をした」と話しています。
一方、札幌市医療調整課の飯田晃課長は「札幌市の財政が厳しく新たな医師の確保も難しいが、来月、新たな協議会を設け、産婦人科医会と話し合いたい」としています。