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ドラマの視聴率、ブログで予測 NTT研究所など

2008年02月25日19時08分

 ネット上に書き込まれた「面白い」「嫌い」といったテレビドラマへの感想から次週の視聴率の上下を高い確度で予測することに、NTTサイバーソリューション研究所の藤村考主任研究員=電気通信大客員教授=と同大大学院生の長谷川真吾さんが成功した。視聴率競争に追われるテレビ局が、次週以降の番組作りの参考にするなど視聴者の好みを探る可能性が増えるかもしれない。

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 藤村さんらは昨年10〜12月に放送された夜のドラマ15番組を選び、各放送回ごとに視聴者が感想などを書き込んだブログ記事200件を集めた。

 記事中の「好き」「嫌い」「面白い」「やばい」といった感情表現を回数が多い順に20個ずつ選び、どのような単語の組み合わせのときに視聴率が上下するかをコンピューターに学習させた。考慮した感情表現は481種類に達した。

 例えば、「面白い」「好き」など好意的な表現が多くても、「嫌い」が一定以上含まれると視聴率が下がる。「やばい」など判断の難しい単語も、「面白い」などと一緒に用いられる場合は視聴率が上昇する傾向が分かった。

 こうした分析から得られた予測と実際の視聴率を比べると、最大70.7%の確率で視聴率の上下を当てることができた。

 従来の市場調査に比べて低コストで消費者の動向を探る試みが進んでおり、こうした手法はテレビ番組に限らず、ヒット商品の開発などに応用できそうだ。

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