職員4人書類送検へ──堺の病院患者置き去り2008/02/27配信
堺市北区の「新金岡豊川総合病院」に入院していた全盲の男性患者(63)が昨年9月、大阪市西成区の公園に置き去りにされた事件で、西成署は27日にも、男性患者を公園に放置したとして同病院渉外係の男性職員(47)ら計4人を保護責任者遺棄容疑で書類送検する方針を固めた。
渉外係の職員のほかに書類送検されるのは、同病院の医事課と総務課所属の32―37歳の男性職員ら3人。 調べによると、男性は糖尿病を患い、約7年前に入院。生活保護などを受けていたが約2年前から入院費の支払いが遅れるように。物を壊したり暴言を吐くなどして看護師や別の患者とトラブルになることもあり、病院側は通院でも治療可能と判断した。 昨年9月、前妻がいることが分かり、4人は同月21日午後1時ごろ、男性患者を車に乗せ、大阪市住吉区の前妻宅を訪問。引き取りを拒まれ、男性が全盲で1人での行動が不自由なことを知りながら、西成区の公園のベンチに座らせ放置した疑いが持たれている。 渉外係の男性職員はこれまでの調べに「前妻に断られて焦っていた。放置した公園は医療機関も近く、何とかなると思った」「院長ら上司の指示は受けずに、自分たちで判断して放置した」などと供述しているという。 同署は4人が容疑を認めていることや、男性を放置した後、匿名で119番通報し、救急車の到着を確認したことなどを考慮し、書類送検が相当と判断したとみられる。
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