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【社会】

妊婦の搬送先、ネットで即決 岐阜県が新システム導入

2008年2月27日 朝刊

産科受け入れ状況が、一目でわかるようになった新システム=岐阜県庁で

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 岐阜県は3月から、県内の主な16病院の産科の妊婦受け入れ状況がひと目で分かる新しい「周産期医療情報システム」の運用をスタートする。インターネットで最新情報を紹介するシステムで、同県が消防、医療機関向けに独自で開発。妊婦の救急搬送先を短時間で決め、各地で問題になっている妊婦のたらい回し防止に努める。

 新システムでは救急搬送時に用いる「妊婦救急情報照会」と、診療所がリスクの高い妊婦を引き受けてもらうのに利用できる「周産期医療情報照会」の2本立てで構成。同県のホームページの「広域災害・救急医療情報システム」に、消防・医療関係者がパスワードでアクセス、利用する。

 救急情報照会では、同県総合医療センターなどリスクの高い妊婦の受け入れが可能な3次機関7病院と、診療所では難しい時に受け入れる2次機関9病院について、それぞれの受け入れ可否を「○×」で掲載する。

 一方、医療情報照会では、3次機関7病院について産科の空きベッド数を示すとともに、「満床状態ですが必要に応じて受け入れます」など、産科医のコメントも付ける。

 同様のシステムは三重県にもあるが、病院にデータ入力の余裕がないことなどから機能せず同県は4月から運用を中止している。岐阜県は各産科が1日1度は情報を入力するよう徹底するとしており、適切な維持・管理が成否のかぎになりそうだ。

 

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