注目の控訴審初公判を前に株主の怒りの声です。一審で実刑判決を受けたライブドア元社長・堀江貴文被告の控訴審が今月22日から始まりますが、株主訴訟の原告団が堀江被告の厳罰を求める請願書を裁判所に提出しました。
「控訴審では純粋に証拠と合理的な論理に基づいて判断してもらいたい」(ライブドア元社長 堀江貴文 被告)
22日からの控訴審を前に、弁護人にこう話したという堀江貴文被告(35)。一審の実刑判決からまもなく1年、最近の堀江被告はゴルフや国内旅行をする一方、ライブドアのことは口にしなくなったと言います。
「時価総額世界一」を標榜、株式分割や企業買収を繰り返し、注目を集めたライブドア。しかし、その華やかなイメージの裏で粉飾決算に手を染めたなどとして、東京地検特捜部に摘発されました。その後、22万人の株主がいたとされるライブドアは上場廃止となりました。
東京高裁へ向かう集団。ライブドアの株主たちです。彼らは堀江被告らを相手取り、209億円あまりの賠償を求めていますが、控訴審を前に、堀江被告の厳罰を求める請願書を提出したのです。
原告の1人、静岡に住む会社員の木村正信さん(29)。株投資歴は2年ほどで、初めて購入したのがライブドア株でした。今月20日、かつてライブドアが本社を構えていた六本木ヒルズを初めて訪れました。
「当時、学歴社会とかいろいろあったのですが、(堀江被告は)『実力主義だ』と、『“抵抗勢力”に負けちゃいけない』ということで」(原告の木村正信さん)
時代の象徴だった堀江被告に強く惹かれた木村さん。5000株を350万円で購入したのは事件の1週間ほど前でした。
「堀江さんみたいな起業家になりたい」(原告の木村正信さん)
失った350万円は、事業を起こすために貯めていた全資金でした。今は起業することは諦めたと言います。
Q.ライブドア事件は?
「人生の狂いですかね。お金も失いましたが、それ以上のものをたくさん失いましたね」(原告の木村正信さん)
株主の人生をも変えたライブドア事件。弁護人によりますと、混乱を避けるため、堀江被告は22日、出廷しないということで、主役不在の控訴審スタートとなります。(21日16:24)