北村国際特許事務所 
S.KITAMURA PATENT OFFICE
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トピックス

太田誠治弁理士の留学記

Fox Theater


2008.2.5更新
ローファームでのインターン終了後、帰国前にイギリスで知的財産法を勉強したいと思い、ロンドン大学群の一つであるLSE(London School of Economics and Political Science)のサマースクールに願書を提出していたところ、この度無事に参加を認めて頂けました。ロンドンという場所と世界的に有名な大学ということもあってか、去年はサマースクール全体(法律だけではなく経済学、国際関係学、会計学等も含む)で100カ国以上の国から3000人程度が参加したとのことです。イギリス・ヨーロッパのみならずイギリス連邦諸国の知的財産法を理解する際の一助になればと期待しています。

セントルイスのダウンタウン近くにあるFox Theaterという劇場にBroadwayからやってきた「blast!」というパフォーマンスを見に行ってきました。大勢のパフォーマーが踊りながらトランペットやドラム等の楽器を演奏するもので非常に迫力があり面白かったです。この「blast!」は2001年にトニー賞の最優秀劇場イベント賞(Best Special Theatrical Event)とエミー賞の最優秀振付賞(Best Choreography)に選ばれたとのことです。FoxTheaterは上演内容によっては正装をしていく必要があるセントルイスでは有名な劇場ですが、私が行ったときはKids Ticket Freeという子供は無料の日でしたのでカジュアルな雰囲気でした。

(写真は、Fox Theaterです。)

買い物客で賑わうクリスマスのシカゴです。中央に見える建物はWater Tower(給水塔)です。


2007.12.27更新
ローファームでは弁護士倫理に対して非常に注意が払われています。例えば、新しい事件を担当するたびに、別のクライアントとの間に利益相反がないこと等を宣誓するオンライン手続を取ることが要求されたりします。また、ローファーム内で過去の事例やデータ等を交えた研修や万が一のための損害賠償保険の説明等も行われたりしています。なお、アメリカで弁護士登録するためには、司法試験(Bar Exam)以外に弁護士倫理試験(Multistate Professional Responsibility Examination=MPRE)にも合格することが殆どの州で要求されていますので、そもそもアメリカでは弁護士倫理に対する意識が高いように思われます。

クリスマス休暇を利用してシカゴに行ってきました。セントルイスから車で走ること4〜5時間くらいです。シカゴはニューヨーク、ロスアンゼルスに次ぐ全米第三の都市で、ミシガン湖から吹く強い風のため別名Windy Cityと呼ばれています。街中がクリスマスツリーやイルミネーションでデコレーションされ、クリスマスショッピングの買い物客で賑わっていました。全米で一番高いSears Tower(10年程前までは世界で一番高かったとのこと)をはじめ建築家が設計したユニークな形状の高層ビルが多く、とても美しい街です。また、ミシガン湖沿いにはアメリカ三大美術館の一つに数えられるシカゴ美術館や水族館、自然史博物館、天文学博物館等があり見所がいっぱいの街でした。食べ物では分厚いシカゴピザが有名です。

(写真は、買い物客で賑わうクリスマスのシカゴです。中央に見える建物はWater Tower(給水塔)です。)

Halloweenの定番パンプキンパイです。おもちゃの虫たちでデコレーションされています。


2007.11.5更新
アメリカで働いてみて意外に思ったことの一つが、日本に比べて祝日が少ないことです。セントルイスオフィスの今年の休業日をみてみると、1月1日(New Year's Day)、1月15日(Martin Luther King's Birthday)、5月28日(Memorial Day)、7月4日(Independence Day)、9月3日(Labor Day)、11月22日(Thanksgiving)、11月23日(Day After Thanksgiving)、12月24日(Christmas Eve)、12月25日(Christmas)、12月31日(New Year's Eve)の10日しかありません。なお、州によって祝日が異なっており、例えばワシントンDCオフィスでは今日はお休み、でもセントルイスオフィスでは平常通り勤務ということがあります。聞いたところによると、アメリカでは多種多様な人種・宗教があるため、国として統一した休日を作ることは結構難しいらしいです。その代わり個人の都合によって比較的簡単に休暇を取れるようです。現にたくさんの人が夏から秋にかけて2週間から1ヶ月程度の長期休暇をとっています。また仕事時間についてもフレキシブルで、例えば朝7時頃に来て昼の3時頃に帰宅する人もいたりして、個人主義といわれるアメリカらしい感じがします。

休日ではないですが、10月31日はHalloweenでした。Halloweenの少し前からあちこちの家の庭にはJack-O'-Lantern(かぼちゃの中身を取り出して眼や鼻をくりぬいて作ったちょうちん)やクモの巣・お化け・ガイコツ・墓石等の不気味なグッズがデコレーションされていました。中には本当にお化け屋敷のような家もありました。当日の夜は、子どもたちがそれぞれ仮装して「trick or treat」(お菓子をくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ)と言って近所の家を廻ってバケツ一杯になる程のお菓子を集めたり、大きい子供たちはHalloween Jokesを言って笑わせないとお菓子をあげない等と言われて、頑張ってジョークを言って笑わせようとしたりしていました。子供たちの仮装用のコスチュームもかなり本格的で非常に面白かったです。

(写真は、Halloweenの定番パンプキンパイです。おもちゃの虫たちでデコレーションされています。)

Forest Parkにある美術館


2007.9.20更新
商標のOffice Actionに対するWritten Responseを起案するに際して、英語力の向上や法制度の理解の必要性はもちろんのことですが、アメリカの文化的・社会的背景等に関する知識・感覚の必要性を感じています。例えば、商標の自他商品等識別力や類否・商品や役務の類否・公序良俗性等に関する Office Actionを受けた際に、その反論の根拠となるのは当該分野における社会通念や常識等であることも多く、それらがなければ説得力のあるWritten Responseを書くことは困難です。しかし、それらは一朝一夕で身につくものではありません。当たり前のことなのですが、商標業務におけるこの重要な点を再認識する良い機会となりました。

大学近くにあるForest Parkという公園では毎年この時期にBalloon Raceが行われます。文字通り気球のレースです。レース前夜にはライトアップされた気球をお披露目するBalloon Glowというイベントもあり、 屋台も立ち並び非常に大勢の人で賑わっていました。今まで気球を間近に見る機会がなかったので非常に印象深かったです。

このForest Parkは1904年にアメリカで初めて開催されたWorld's Fair(万博)の跡地になります。パーク内には動物園、ゴルフコース、テニスコート、歴史博物館、美術館、科学博物館、屋外劇場等があり市民の憩いの場となっています。尚、以前紹介しましたワシントン大学の正門は万博の時の建物が移設されたものだということです。

(写真は、Forest Parkにある美術館です。)


独立記念日のパレードの様子


2007.8.1更新
このローファームのIPセクションでは、月に一度昼食を食べながらUSPQ(United States Patents Quarterly)を題材とした勉強会が開かれています。アソシエイト弁護士が持ち回りで特許と商標に関する判決や審決を紹介する形式で行われています。USPQに限らず、このようなCLE(Continuing Legal Education)がローファーム全体で頻繁に行われていて、弁護士には1年間で最低十数時間CLEに出席することが義務付けられているとのことです。
なお、今回の弁理士法の改正で既存の弁理士に研修が義務付けられるようになりましたが、同様のことを既に事務所レベルで行っているということになるかと思います。

夏のセントルイスはイベントが盛りだくさんです。例えば、7月4日の独立記念日にはダウンタウンでパレードがあり、その前日には前夜祭として花火大会等も開催されました。その花火を見ることができるようにと、ローファームが所員やその家族に対して部屋を開放してくれましたので、幸いなことにビルの34階から花火を見ることができました。アーチをバックに次々と打ち上げられる花火は本当に綺麗で、しかもその花火をほぼ同じ高さで見ることができて大満足でした。
その他にも、航空ショー、野外コンサート、ミュージカル、フェスティバル等がありますが、その殆どが無料ということもあって、どのイベントも結構賑わっています。

(写真は、独立記念日のパレードの様子です。後方に見える2番目に高い建物が第8巡回区連邦控訴裁判所(Court of Appeals for the Eighth Circuit)です。)


ローファームの図書館


2007.6.25更新
6月からローファームでのフルタイム勤務が始まりました。現在のところいろいろな事件ファイルを見せてもらいつつ、主に商標のOffice Actionに対するWritten Responseをドラフトさせて頂いております。日本とは違う部分も多く戸惑うこともありますが、その一つ一つが良い勉強になりますので少しずつ理解していきたいと思います。 このローファームには専用の図書館があって、そこには図書館司書の方もいらっしゃいます。蔵書数は数千冊とのことです。やはりCommon Lawの国では日本等のCivil Lawの国よりも裁判例がより重要だからでしょうか。しかし、インターネットや電子データベース等が発達したことで昔に比べて蔵書数もだいぶ減少しているとのことです。

(写真は、ローファームの図書館です。ローファームより許可を得て掲載させて頂きました。)


セレモニー会場に入場しようとしている様子


2007.5.21更新
5月18日にワシントン大学の卒業式があり、無事に卒業することができました。ワシントン大学の卒業式用のガウンは緑と黒の配色です。帽子につけるタッセルは学部毎に色分けされていて、ロースクールのタッセルは紫色でした。まず最初に大学全体でのセレモニーがあり、卒業生のみならず、その家族や友人等で会場はものすごく混雑していました。その後、各学部毎のセレモニー会場に移動しました。ロースクールでは野外の大きいテントが会場となっていて、いかにもアメリカらしい感じがしました。そこで一人ずつ名前を呼ばれて、壇上に上がり学部長から直接ディプロマを授与して頂いた後、ロースクールの建物内でパーティーが行われ、友人同士で写真を撮り合ったり、別れを惜しんだりしました。楽しいこと、大変なこと、いろいろとありましたが、今となってはすべて貴重な経験です。ここで得た知識を帰国後実務に役立てていきたいと思います。

(写真はセレモニー会場に入場しようとしている様子です。)


セントルイスの名所アーチ


2007.4.12更新
先日、Intro to US Lawの授業の一環でダウンタウンにある第8巡回区連邦控訴裁判所 (Court of Appeals for the Eighth Circuit)に行ってきました。この裁判所で は、セントルイスのあるミズーリ州の他、ノースダコタ州、サウスダコタ州、ネブラ スカ州、ミネソタ州、アイオワ州、アーカンソー州で提起された連邦管轄の事件(ア メリカでは州管轄の事件は州の裁判所へ、連邦管轄の事件は連邦裁判所に提起するこ とになります。)の控訴審を引き受けています。お話をして頂いた裁判官によります と、この裁判所から合衆国の最高裁判所に上告して審理される事件というのはほんの 数%ということです。したがって、実質的にはこの裁判所が最終審になっているとの ことでした。また、アメリカの裁判所では既に電子ファイリングシステムを導入して いて、訴答手続をはじめ証拠も電子的に提出することが可能になっています。実際に そのシステムを紹介していただきましたが、素晴らしいの一言です。

システムといえば、現在私が勤務させていただいておりますThompson Coburnの技術 部門が、ある雑誌の「2006 Mid-Level Associate Satisfaction Survey」で1位に選 ばれたようです。あまり細かく書くことはできませんが、この事務所には専用のソフ トウェア研究開発グループがあって、常に事務所にとって最良のソフトウェアを研究 開発しています。したがいまして、非常に使い勝手が良く、また、効率的なシステム となっています。

授業の方は、早いものでもうすぐ終わってしまいます。その後のテスト期間を経て、 いよいよ5月に卒業ということになります。ということで、残りわずかですが無事に 卒業できるように頑張りたいと思います。

(写真は、セントルイスの名所アーチです。アーチの向こうに見えるのがミシシッピ 川で、川を挟んで反対側はシカゴのあるイリノイ州です。)


ワシントン大学の正門


2007.2.20更新
春学期は結局、Intro to US Law、Copyright and Related Rights、Trademark and Unfair Competition、Management and Evaluation of IP Assets、International IP Law Seminar、Supervised Researchの計6科目(15単位)を履修しています。

今学期のIntro to US Lawでは、原告又は被告の代理人という立場を意識した主張を組み立てることに主眼が置かれております。
Copyright and Related Rightsでは、秋学期のPatent Lawと同様に週3回1時間ずつの授業で毎回Reading Assignmentが20〜25頁くらいずつ出されており、また、Trademark and Unfair Competitionでは、週2回1時間半ずつの授業で毎回Reading Assignmentが40〜50頁くらいずつ出されています。
Management and Evaluation of IP Assetsでは、弁護士と会計士の2名が交代で企業における知財管理・戦略・価値評価等について教えてくれます。
International IP Law Seminarは週1回2時間の授業ですが、毎回Reading Assignmentが50〜70頁くらいずつ出され、また隔週でレポートを、最後に論文を提出する必要があります。最後のSupervised Researchとは、ローファームでのパートタイム勤務(CPT)に関連して提出する論文のことです。そろそろテーマを考えてドラフトを始めていこうと考えています。
全体的に、CPTをすることもあって秋学期より負担が少し重くなってしまいましたが、せっかくの機会ですので頑張りたいと思います。

CPTについては、授業のスケジュールに合わせた結果、基本的に週2回、合計10時間程度働くことにしました。単なるインターン(正確にはLaw Clerkという立場です)であるにもかかわらず、アソシエイト弁護士と同様の部屋と秘書まで用意してもらい、予想外の待遇に恐縮しています。現在、特許権侵害訴訟に少し関与させてもらっており、ローファームでの内部会議にも何度か同席させて頂きました。また商標のOffice Actionに対するWritten Responseもドラフトさせて頂いております。その他いろいろな書類を見ているだけでも相当勉強になりますので、できればいろいろな書類を見てじっくり検討等をしてみたいのですが、残念ながら今は勤務時間が週10時間という制約もあってそのような時間を殆どとることができません。LLM卒業後フルタイム勤務になった後に、そのような時間をとることができればと思っています。

こちらでは最高気温でも氷点下という寒い日が続いていましたが、ここ数日はだいぶ暖かくなってきました。厳しい冬も終わり、そろそろ春が近づいてきているようです。

(写真は、ワシントン大学の正門です。)


セントルイスの名所アーチの頂上から撮ったダウンタウンの風景


2007.1.19更新
冬休みも終わり、春学期が始まりました。冬休み中は卒業後1年間の実務研修 (Optional Practical Training=OPT)をさせてもらえるローファームを探すべく就 職活動をしました。幸いにも複数のローファームからオファーを頂き、そのうち地元 セントルイスにあるThompson Coburn LLPとい うローファームにてOPTをさせて頂くことになりました。更に、春学期中もこのロー ファームにて週10時間程度のパートタイム勤務(Curricular Practical Training= CPT)をすることになりました。ロースクールの授業と重なって大変になりそうです が、理論と実務を結びつける貴重な機会ですので是非頑張りたいと思います。

CPTをすることになった関係で、春学期の科目も多少変更せざるを得なくなりまし た。先ず前回登録した科目のうちInternet Lawをドロップして、代わりにCPTに関連 する論文を書くことにしました。ワシントン大学では、このような場合最高3単位の 取得を認めています。また今後の状況を見ながらになりますが、もう1科目ドロップ せざるを得ないかもしれません。

なお、秋学期の成績がすべて返ってきました。驚いたことに、Intro to US Lawで最 後に書いたContractとPromissory Estoppelに関するOffice Memoがクラス中で最高の 評価をいただきまして、答案が大学の図書館に保管されることになりました。他の科 目についても、とりあえず無事に単位を取得することができました。この調子で春学 期も頑張れればと思っています。

早いものでセントルイスに来て半年以上経過しましたが、この街は家族(特に子供) がいる人には本当に住み心地が良いところだと思います(独身の人であればニュー ヨークやボストン等の方が楽しくて良いと思うかもしれませんが)。幸いにもそんな セントルイスにもう暫く残れることになり、非常に嬉しく思っています。

(写真は、セントルイスの名所アーチの頂上から撮ったダウンタウンです。中央より 少し右の方に見えるus bankビルにThompson Coburnが入っています。左下の隅に見え る建物が旧裁判所で今では観光スポットになっています。)


スノーストームの翌日のアパートの前の風景


2006.12.10更新
先日秋学期の期末試験が終わり、無事(?)秋学期が終了しました。例えば、Patent Lawの試験はケースブックとノートの持込が可能な4時間のテストでしたが、問題文だけで8頁くらいあり、事実を把握して多数の争点を整理するだけでも1時間以上費やしてしまいました。その結果、4時間という時間はあっという間に過ぎてしまい、答案を書き終わったのが本当にテスト終了間際でした。ワシントン大学の試験は、 handwritingでも試験を受けることが可能ですが、専用のソフトウェアを使用することでパソコンで試験を受けることも可能です。私は、修正等が容易であること、私の場合タイプの方が早いこと等から、パソコンで試験を受けました。台湾の友人は handwritingで試験を受けていましたが、修正するのが非常に大変でそれだけでも時間を相当使ってしまったと後で言っていたことからすると、パソコンで試験を受けて正解だったと思います。試験の結果はともかくとしまして、とりあえず試験が終わっ たことでホッとしました。


春学期の授業は前回登録した5科目に加えて、Evaluation and Management of IP Assetsという科目(3単位)も履修することにしました。ただ授業が始まってから最初の1週間くらいは自由に科目を追加したりドロップしたりすることが可能なので、6 科目のうち1科目はドロップする予定です。


今年のセントルイスは異常気象気味です。夏はサンダーストームに見舞われてひどい家では猛暑の中1週間以上停電したところもあったのですが(電気会社のホームペー ジによれば100年の歴史でワーストだったそうです)、今回はスノーストームに見舞われ、氷点下の中停電になっている家がたくさんありました(アパートの大家さんの話ではこのようなことは初めてとのことです)。本当に今年はサンダーストーム、ス ノーストーム、MLBのカージナルスの優勝など数十年に一度のことが集中する年です。ラッキーなのか、アンラッキーなのか、よくわかりませんがいずれにしても貴重な経験です。全般的にセントルイスは日々の気温差が激しいので、体調を崩さないよ うに気をつけたいと思います。

(写真は、スノーストームの翌日のアパートの前の風景です。)


貴重なセントルイスの秋の風景


2006.11.2更新
いよいよ秋学期の授業も終盤に差し掛かってきました。最近のIntro to US Lawの授業では、実際にLaw Firmで働いたときにアソシエイト弁護士が作成するであろうoffice memoの作成をしたりしています。つまり、仮想事例と数件の判例等を一冊のファイルとして渡され、事案によっては自ら他の判例をリサーチして、それらに基づいて当該事案を検討分析した結果を決められたページ数でまとめる作業をしています。Patent Lawでは、1300頁以上もあった本の3分の2くらいは既に終わってしまった感じです。IP Licensingでは、相変わらずAssignmentが毎週のように出されています。また、Trademark PracticeのAssignmentは、やっと残すところあと2つとなりました。いよいよ最終の試験に向けて準備をしていく必要がありそうです。

先日、春学期の科目登録がありました。春学期は、
  1. Intro to US Law(秋学期に引き続き留学生必修)、
  2. Copyright and Related Rights、
  3. Trademark and Unfair Competition、
  4. Internet Law、
  5. International IP Law Seminar
の合計5科目(12単位)を履修することにしました。私の場合(IP LLMの場合)、秋学期と春学期合わせて24単位が卒業に必要な単位数ですのでとりあえずこれらの科目で行く予定ですが、まだ少し先の話なので場合によっては科目を変更するかもしれません。

セントルイスは、先日のMLBのカージナルスの優勝で皆非常に盛り上がっていました。田口選手も活躍されて、私たちも非常に嬉しい気持ちになりました。ワールドチャンピオンになったのは実に24年ぶりということです。その優勝の瞬間にセントルイスにいることができたというのは、非常にラッキーでした。

最近はかなり寒くなってきて、既に車の窓が凍っている朝もありました。本当に秋が短く、あっという間に過ぎ去ってしまいました。貴重なセントルイスの秋の風景は写真のとおりです。


ワシントン大学セントルイス(Washington University in St. Louis) ロースクール(LL.M.)


2006.9.7更新
いよいよ8月中旬よりLL.Mの授業が始まりました。秋学期は、Patent Law、IP Licensing、Trademark Practice、 Intro to US Lawの4科目を受講することにしました。合計で12単位(1単位は1時間の授業)となります。
Patent Lawは、毎回20頁くらいずつのReading Assignmentが出されます。テキストは、アメリカ特許法の大家Chisum教授のPrinciples of Patent Lawを使用しています。
IP Licensingは、実際に働いている弁護士が指導してくれます。仮想事例が出され、その中の一方当事者の代理人という立場で実際に契約書をドラフトすることが宿題となります。
Trademark Practiceは、商標に関する出願から訴訟に関する実務を弁護士が指導してくれます。これもIP Licensingと同様、Writingがメインの宿題となります。根本的に日本の制度と大きく異なるため、いろいろと混乱することが多いです。逆にその弁護士も日本への出願の際に戸惑うことが多いらしく、その際には質問をしてくださいということになったので、いろいろと情報交換をすることができるかもしれません。
Intro to US Lawは、留学生必修の授業でCommon Lawに関する概要やLegal Researchを学んでいきます。毎回判決を読んで、その事件における事実、争点、結論と法(Rule of Law)、理由は何かというように授業が進められていきます。日本のようなCivil Lawの国から来た留学生にとっては、なかなか理解するのが難しいです。
授業の空き時間は図書館で予習をせざるを得ない状況です。残念ながら復習をする時間はほとんどありません。

セントルイスは、シカゴから南に車で5時間ほど行ったところにあり、大きくもなく小さくもなくちょうど良い大きさの街です。セントルイスにはバドワイザーの会社であるAnheuser Busch社の本社があり、街のいたるところにBusch社の名前が見受けられます。また、MLBの強豪、セントルイスカージナルス(元オリックスの田口壮選手が所属しています)の本拠地でもあります。ここは自然がいっぱいで、リスやウサギをあちらこちらで見つけることができます。内陸部にあることから、夏は暑くて(40度以上になることもあります)冬はものすごく寒いらしいです。最近は涼しくなってきたので、夏はそろそろ終わり秋が近づいてきているようです。

(写真は、Law Schoolの図書館です。)



ワシントン大学セントルイス(Washington University in St. Louis) ロースクール(LL.M.)
2006年6月よりアメリカのミズーリ州にありますワシントン大学セントルイス(Washington University in St. Louis)のロースクール(LL.M.)に留学させていただいております。
できるだけ多くのことを吸収して今後の業務に反映させたいと考えております。