西鎌倉駅付近で停車したままの湘南モノレールの車両＝神奈川県鎌倉市で２００８年２月２４日午後０時５１分、本社ヘリから馬場理沙撮影
２４日午前９時５５分ごろ、神奈川県鎌倉市西鎌倉１の湘南モノレール西鎌倉駅で、大船発湘南江の島駅行き下り列車（３両編成）がホームの停止位置を約４０メートル行き過ぎて停車した。同モノレールは単線で、駅構内ですれ違う方式。対向してきた湘南江の島発大船駅行き上り列車（同）が約１５メートル手前で緊急停止し、乗客・乗員計１８人が約１時間にわたって車内に閉じこめられた。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は調査官２人を派遣した。
湘南モノレール（本社・鎌倉市）によると、オーバーランした下り列車の男性運転士（３７）は「ブレーキが利かなかった」と話しており、ブレーキ故障が原因とみられる。停止したのは単線区間に入る直前だった。
一方、上り列車の運転士によると、上り側の信号は進入可能の表示（黄色）だったが、下り列車に気付き、ブレーキをかけたという。同調査委員会は事故につながりかねない「重大インシデント」として調査を始めた。
同モノレールは高架レールに車両をつり下げて走行するタイプで、大船駅（鎌倉市）と湘南江の島駅（同県藤沢市）間の約６．６キロを結んでいる。上り列車に閉じ込められた乗客は、備え付けの脱出シュートや消防のはしご車などで約４メートル下の県道に脱出した。【杉埜水脈、野口由紀】