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まだ何かを隠している防衛省

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●土下座して謝れ

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と、漁船「清徳丸」の衝突事故は不可解なことが多すぎる。発生から3日経つのに、海自は詳細を明らかにせず、情報開示を巡っては防衛省の内局とギクシャクしている。いまだに「あたご」の船渡健艦長の記者会見も開かれていないのも謎。まだまだ何かを隠しているとしか思えない。

 石破茂防衛相は21日、千葉県勝浦市の新勝浦市漁業協同組合に出向き、事故について謝罪した。本来であれば、艦長が同行して頭を下げるべきだが、一緒に行ったのは吉川栄治海上幕僚長。そうしたら、翌日に更迭の新聞辞令が出た。漁協にしてみれば「バカにすんな!」だろう。

 情報開示が遅れていることを問われても、海自は「海上保安庁の捜査中で何も言えない」と繰り返すばかり。「あたご」が「清徳丸」を確認した時間もクルクルだった。他にも何か隠しているとしか思えない。

「事故が早朝4時ごろに起きたことや、多数の船が行き交う海域で、自動操舵から手動操舵に切り替える指示がなかったことを考えると、事故当時、船渡艦長が寝ていた可能性が高い。乗組員が事故そのものを小さいものと考えて報告を躊躇したことも考えられる。実は、船渡艦長は事故発生当時の状況をよく知らず、記者会見を開くとボロが出ると考えているのではないか」(政界関係者)

●水上レーダーの記憶がないのも極めて不自然

 艦長が姿を見せず、見張りのせいにするような情報ばかり流れているのは、信じ難い話だ。海自に聞くと「こちらでは艦長の居場所も、会見を開かない理由も分からない」とか言うのである。船渡艦長は今どこにいるのか。

「船渡艦長は20日以降、他の乗組員と一緒に『あたご』の船内で事情聴取を受けています。捜査中なので詳しい内容は言えません」(第3管区海上保安本部)

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏の見方はこうだ。

「今回、『あたご』の水上レーダーの記録が残っていないとされていますが、通常では考えられないことです。事故直後に消した可能性もあると思う。『隠している』というよりも、組織があまりに閉鎖的なので情報開示に時間がかかる。そういう体質も問題です。事故当時の状況がすべて明らかになるのに2、3カ月間はかかるのではないですか」

「あたご」には衝突を回避するための最新システムが搭載され、対象物がモニター表示される仕組みだったという。今後、このシステムが使われたのかどうかも焦点になる。

 今回の事故は紛れもない人災。この期に及んでも組織防衛をしている海自は救いようがない。

【2008年2月23日掲載】



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