○「１２分前視認」、２０日朝報告＝誤った情報、半日放置−防衛省・イージス艦事故

　防衛省は２６日未明、海上自衛隊のイージス艦衝突事故について、乗組員の漁船視認の時間が衝突の「２分前」ではなく「１２分前」だったとの訂正報告を２０日午前８時半に石破茂防衛相と増田好平事務次官に行っていたことを明らかにした。これに基づき同相は同日夕の自民党国防部会で「見張り員が１９日午前３時５５分ごろ、（衝突された）清徳丸の灯火を視認したと思われる」と訂正していた。事故の核心に関する誤った情報が半日近く放置されていたことになり、防衛省の情報開示の姿勢が改めて問われそうだ。

　事故は１９日午前４時７分に発生。同省の説明によると、(1)１９日午後８時半に、海幕が視認時間の訂正に関する「断片的な情報」を防衛相に報告(2)同相は確認を指示(3)１９日午後１１時から２０日午前２時４７分にかけ、乗組員に追加の事情聴取を実施(4)２０日午前８時半に同相らに「１２分前」だったと連絡した。また、同省は「断片的な情報」の内容の説明は避けた。