地域医療の現実知って 産科の窮状訴え 大館でフォーラム

産科や小児科の厳しい現状が報告されたフォーラム
地域医療の課題について話し合った討論会
 「どうなる!どうする! お産・小児救急・新生児フォーラム」(秋田県主催)が24日、秋田県大館市内であり、同市立総合病院の産婦人科と小児科の医師が、医師不足が深刻化している県北部の窮状を訴えた。

 産婦人科の高橋秀身医師は、2005年の医師一人当たりの年間分娩(ぶんべん)が、県央(秋田市周辺)の109件に対し、大館市周辺は202件だったことを報告。最近はさらに医師が減っており、「産科医は『天然記念物』と言われるようになった。当分、増えないだろう」と指摘した。

 産科診療や分娩を持続するための方策として、「医師と患者の良い関係が基本」と強調。風邪など軽い症状で夜間救急を利用する患者がいて、医師が疲弊している例などを挙げ、「患者の権利意識だけで医療は良くならず、譲歩してほしい点はある。互いに、より良い地域医療を目指そうと提案したい」と述べた。

 また、2人の小児科医は、夜間・救急外来の増加で医師の疲労が重なっている現状などを説明。保護者らが、子どもの病気に関する知識を深めることの大切さを訴えた。


◎自治体病院の課題共有図る/五所川原

 青森県津軽地方の地域医療を考える討論会「地域医療を知る・学ぶ・語る」が25日、五所川原市のエルム文化ホールで開かれた。
 医師不足や財政難など自治体病院の現状を知る機会をつくろうと、市民団体の西北五地域医療研究会が主催。住民や医師ら約30人が参加した。

 五所川原市など6市町でつくる「つがる西北五広域連合」の横山敏美事務局長が「医療者を交えて自治体病院の機能を再検討し、9月に再編方針を示す」と見通しを語った。県医療薬務課の担当者は国が示した公立病院改革の概要を説明した。
 参加者からは「広域連合は医療の現状を住民に分かりやすく説明すべきだ」「医師として、地域の人の考えを知りたい」などの意見が出された。
2008年02月25日月曜日

秋田

社会



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