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NIKKEI NET

イラク首相、トルコ軍撤退を要求・「越境作戦は地域の脅威」

 【カイロ=安部健太郎】イラクのマリキ首相は24日、声明を出し、同国北部へ越境し武装組織クルド労働者党(PKK)掃討作戦を続けているトルコ軍の早期撤退を強く求めた。作戦開始からすでに4日以上が経過、攻撃が長期化すればイラクの治安が一段と不安定化しかねないと懸念を表明、外交的な解決に期待を示した。

 声明でマリキ首相はトルコに「イラクの主権の尊重」を求め、「一方的な越境作戦は地域の脅威だ」と非難。イラク政府報道官は、ロイター通信に対し、トルコのエルドアン首相が27日に特使をイラクに派遣すると述べた。トルコはイラクとの関係悪化は避けたい意向で、越境作戦の終結時期などを協議する可能性がある。

 トルコ軍は数千人規模の地上軍を伴って21日からイラク北部のPKK拠点を攻撃、すでに双方で120人以上が死亡している。PKKの北部山岳地帯から南方への逃走に伴い、イラクの一般市民への被害拡大が懸念されている。PKKは、トルコ軍が越境攻撃を停止しなければ同国をテロ攻撃すると警告している。 (10:37)

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