【ロンドン=田村篤士】英航空大手、ヴァージン・アトランティック航空は24日、主にアマゾン川流域に育成する植物の種子から取り出したバイオ燃料を利用した航空機の試験飛行に世界で初めて成功した。欧州連合(EU)などが温暖化ガスの排出抑制を航空業界に迫っており、同社は今後10年以内に実用化を目指す構え。自動車だけでなく航空業界でも代替エネルギー活用に向けた取り組みが広がり始めた。
ボーイング747型の試験機を利用し、乗客を乗せずにロンドン―アムステルダム間を飛行した。利用したバイオ燃料はヤシ科のババスと、ココナツの種子からの抽出物。このバイオ燃料と通常のジェット燃料の混合燃料で、飛行に費やした燃料の約4分の1をまかなった。4基のエンジンのうち1基をバイオ燃料タンクとつなげたという。
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