2005年2月3日
2004年度 卒業論文
Windowsの設定変更における高速化について
20111141  五味正典
目次
はじめに
第1章 Windowsの歴史
1.1 クライアント向けOS
1.2 サーバ向けOS
1.3 クライアント・サーバ統合型OS
1.4 組み込み向けOS
1.5 年表
第2章 Windowsの高速化について
2.1 Windows XPの停止可能なサービスの分類
2.2 設定の詳細
2.3 設定項目の要約
第3章 起動速度測定
3.1 動作環境と測定方法
3.2 測定結果
終わりに
参考文献
付録 停止可能サービス一覧
はじめに
なぜ、Windowsの高速化などを考えるかというと、自分が最初に自作したPCにインストールしたOSがWindows XPであったが、使い勝手が悪く、すぐにWindows2000にグレードダウンしてしまったということが発端である。後の諸事情によりOSをWindows XPに戻したが、Windows
2000と比べるといろいろメリット・デメリットが見えてきたので、そのメリットを活かしつつ、デメリットの部分を減らして快適に使えるようにしたいと思った。
これまでWindowsを快適にするためにいろいろ調べて実践し、成功・失敗などを繰り返してきた。その途中、知り合いからPCの動作が重いから何とかならないか?と聞かれ、何度か教えているうちに、これは何か形にして残しておきたいと考え、卒業論文のテーマに選んだ次第である。
Windows XPの不要なサービスなどを停止して、昔のWindows 2000やWindows 98のようなスタイルに変更することが高速化するための早道である。Windows全般では、見た目を優先しなければ、パフォーマンスアップが大いに期待できる。主なポイントは、「視覚効果をなくす」「不要なファイルを消す」「デフラグする」という点である。特にOSを自分でインストールしない市販のPCなどでは、不要なスタートアップを無くすだけで、大きな効果が期待できる。また、手動で設定するのも良いが、フリーソフトや市販のソフトで設定するのも簡単で安全な方法であると思える。
今回、起動高速化については測定することができたが、何か実際の作業している時のパフォーマンスの差を測定するよい方法が見つからず残念である。Windows XPについて言えば、Luna・視覚効果をOFFにすると、バッテリーでの使用可能時間が2倍になることがある。その他、起動しなくすることによって、プログラムに使われていたCPUパワーやメモリを別のプログラムに使うことができるようになるなど、大きな効果が得られた。
第1章                 
Windowsの歴史
1.1 クライアント向けOS
(1) Windows 3.0 ― 最初の GUI オペレーティングシステム
MS-DOS をベースに GUI (グラフィカル・ユーザー・インターフェース)
を導入して最初に世の中に受け入れられたのが、Windows 3.0 であった。Windows 3.0 はマルチウィンドウ、擬似マルチタスクなどをサポートしており、あまりにも Apple 社の MacOS に似通っていたために、Apple 社から提訴され、当時は IBM 社の OS/2 、Apple 社の
MacOS 、そして Microsoft 社の Windows
の 3つの OS によるシェア争いが、「OS戦争」と呼ばれていた。
その後、Windows 3.1 が出荷されて、企業でのビジネス用途として急速に普及し、OS のデファクト・スタンダード(事実上の標準)としての Windows の地位を確保することになる。これが今日の Microsoft 社の隆盛を築いたきっかけとなった。
(2) Windows 3.1
1992年(日本では1993年)に発売されたMicrosoft社のOSである。動作にはMS-DOSが必要なため、独立したOSではなくMS-DOS上で動作するGUI環境に近い。従来のMS-DOSに替わるPC/AT互換機用の標準OSとして世界中で広く普及した。アプリケーションソフト間の連携を可能にするOLEや、音声や動画の再生機能が搭載されたほか、アウトラインフォントのTrueTypeやかな漢字変換ソフトウェアのMS-IMEが使えるようになった。
また、不完全ながらマルチタスク処理が可能となっている。
(3) Windows 95
Windows 3.1の後継として1995年に発売されたMicrosoft社のOSである。CPUの進化に合わせて32ビット化されたWin32と呼ばれるAPIを搭載しており、これを使ったアプリケーションソフトは、より高速に動作させることができる。MS-DOSやWindows 3.1用に開発された16ビットアプリケーションソフトもそのまま動作させることができる。
プリエンプティブなマルチタスク処理やユーザーインターフェースの大幅な改良、ネットワーク機能やマルチメディア機能の標準搭載、250文字までのファイル名(ロングファイルネーム)のサポートなどの点で強化されている。Windows 95から搭載された新機能のPlug and Play(PnP)は、周辺機器を接続するとOSが自動的にそれを検出し、適切なソフトウェアを導入して設定をしてくれる機能で、ユーザーの負担を大幅に軽減した。
Windows 95 は、パーソナルコンピュータを家庭にも普及させることを大きな目的として、開発されたオペレーティングシステムであり、WWW ブラウザを標準で備えるなど、ネットワークを大きく意識した PC 用のオペレーティングシステムである。このことは、後に Netscape 社とのブラウザ戦争に絡んで、独占禁止法に違反した疑いで司法省からの提訴を招く結果となった。
Windows 95の機能をベースにした後継OSがWindows 98/Meである。
(4) Windows 98
Windows 95の後継として1998年にMicrosoft社が発売したOSである。MS-DOSや過去のWindowsとの互換性は維持したまま、ネットワーク機能を中心に様々な改良が施されている。
WebブラウザのInternet
Explorer 4.0がOSに統合されたほか、USBやIEEE 1394など新しいインターフェースへの対応、新しいファイルシステムのFAT32による効率的なディスク管理、ACPIやAPMなどの進んだ省電力機能、ゲーム用APIのDirectX 5.0の標準搭載、改良されたメモリ管理などの新機能が盛り込まれている。また、新たに搭載されたデバイスドライバのアーキテクチャであるWDMにしたがって作成されたドライバは、Windows NT/2000/XPとWindows 98/Meで共通して使える。USBやIEEE 1394への対応はWDMを利用して実現されている。Windows Updateと呼ばれる機能を使えば、インターネットを経由して自動的に追加機能やバグ修正をOSに取り込むことができる。
Windows 98をベースにして若干の機能を追加したものがWindows Meである。
(5) Windows 98 Second Edition
Microsoft社が1999年9月10日に発売した、Windows 98の更新バージョン。1998年7月25日に発売されたWindows 98(第1版)から、安定性の向上とともに、IEEE 1394やUSBデバイスのサポート強化、インターネット接続共有機能の追加などが行われている。また、Windows 98発売以降にリリースされた、Internet
Explorer 5.0やDirectX 6.1などもOSの一部として組み込まれている。Windows 98 Second Editionの機能のうち、バグ修正に当たるものはWindows 98 Service Pack 1として提供されており、Windows 98ユーザーは「Windows Update」機能により無償で入手できる。
(6) Windows Me (Windows Millennium Edition)
Me・・・「エムイー」と言われることが多いが、正式には「ミー」である。これは「私(Me)のパソコン」と、個人向けであることをイメージさせるためであり、一般家庭にターゲットを狙った名付けである。2000年9月22日に発売されたMicrosoft社のパソコン向けOSで、同社の「Windows 98」の後継となる製品である。Windows 95以降続いている、同社の家庭向けOS戦略の一環であり、Windows 95で採用されたOSの心臓部「9xカーネル」を基盤とする最後のOSにあたる。OSの基幹部分であるカーネルは、Windows 98のものの細かな改良にとどまる一方、ヘルプの充実など、初心者に配慮した設計がなされている。
新たに「システム復元」ユーティリティが追加され、重要なシステムファイルを一定時間ごとに自動的にバックアップすることができるようになった。また、ネットワーク通信をになうTCP/IPスタックはWindows 2000と同じものが使われており、セキュリティの強化とデータ転送スピードの高速化などが実現されている。
その一方で純粋なMS-DOS環境での起動はできなくなり、トラブル発生時の対処などに不安があるとの指摘もある。ただ、MS-DOSサポートを排した結果、Windows 98よりも起動時間は短縮された。
全体にWindows 98やWindows 2000よりも性能が劣り、安定性もWindows 2000にかなわないとされており、Windows 98からの乗り換えには十分な検討が必要である。
Windows
Meの後継バージョンはWindows 2000などと同じ「NTカーネル」をベースとしたWindows XP Home Editionで、既に販売が開始されている。
1.2 サーバ向けOS
(1) Windows NT
Microsoft社のサーバ・ワークステーションOSである。Windows 95に対して多くの部分で上位互換性を持つが、0から開発し直したまったく別の構造のOSである。従来UNIXが使われることの多かったネットワークサーバ用途を前提に設計され、Windows 95と比べて安定性、セキュリティ、スケーラビリティーなどの面を重視した構成になっている。
(2) Windows NT 3.x ― 信頼性を向上
Windows 3.1 は急速に普及したが、やはり
MS-DOS をベースとした 16bit OS であるため、信頼性やセキュリティなどに問題があり、企業用途などで使用するためには十分なものではなかった。そこで Microsoft 社では、企業用途でも十分な信頼性やセキュリティ基準を満たして使うことができる、新しい 32bit オペレーティングシステムを、最初から開発しなおすことにした。それが
Windows NT オペレーティングシステムである。
Windows NT は、DEC 社からスピンアウトした
デイブ・カトラーを開発チーフとして迎えて開発された。しかし、最初にリリースされた Windows NT 3.1 は、メモリを大量に消費することや、堅牢な OS であることを重視しすぎたために、十分なスピードでアプリケーションを実行することができず、この当時の PC にはあまりにも「重すぎた」オペレーティングシステムであった。
その後、一部のアーキテクチャに変更を加えて、実行速度を改善した Windows NT 3.5 がリリースされ、また Windows 95 などとアプリケーションの互換性を満たすために、新規に互換 API を追加した Windows NT 3.51 がリリースされた。
(3) Windows NT 4.0 ― サーバとして企業に普及
Windows NT 4.0 は、企業向けのワークグループサーバの本命として登場し、ハードウェアのパフォーマンス向上が著しい PC サーバの時流に乗って、あっという間に企業に浸透していった。
Windows NT 3.5x は、Windows 3.1 のプログラムマネージャ、ファイルマネージャといったユーザーインターフェースを引き継ぐものであったが、Windows 95/98 で大きく変わったユーザーインターフェースと同じく、スタートボタンから始まるエクスプローラといった Windows 9x と同じインターフェースに改められた。
Windows NT が登場して間もない頃は、企業のファイルサーバ/プリントサーバとしては Novell 社の Netware が一世を風靡していたが、多くのプロトコルをサポートしていることや、GUI による管理のしやすさなどから、みるみるうちに Windows NT 4.0 に取って代わられるようになった。 
Windows NT 4.0 は、登場して数年が経過するが、その間に 何回かの「サービスパック」がリリースされている。このサービスパックは、OS に含まれるバグ修正とともに、新しい機能も提供することによって、オペレーティングシステムの陳腐化を防ぎ、魅力的なものとして維持することに大きく貢献している。また
「オプションパック」 という、最新のインターネットサーバの機能を付加する追加オプションもリリースされて現在に至っている。
(4) Windows 2000
2000年2月18日より、Windows 2000が世界の主要各国で同時リリースされた。これはWindows 9xシリーズに対する上位互換性を持つが、ネットワークサーバ用に設計された、まったく別の構造のOSである。Windows OSによってパーソナル コンピューティング市場における圧倒的なシェアを獲得したマイクロソフト社の次世代戦略オペレーティング
システムである。
Microsoft社のサーバ用OSで、Windows NT 4.0の後継バージョンにあたる。32bitマイクロプロセッサの機能と性能を最大限に引き出すことを目的として新たに設計されたWindows NTカーネルをベースに、これまではWindows 9xと比較して見劣りしていたデバイスサポートやユーザーインターフェースなどを強化し、さらにActive Directoryなど、21世紀のビジネス コンピューティングを担う数々の機能が追加されたものである。
ユーザーやマシン、アプリケーションソフト、プリンタなサーバットワーク上の資源を一元管理するディレクトリサービス「Active Directory」や、アプリケーションソフトやデータをサーバとクライアント間で複製する「IntelliMirror」、すべての管理ツールを統合した標準コンソール「Microsoft
Management Console」の採用、16CPUまでのSMPマシンへの対応など、管理・運用機能や大規模システムへの対応が強化されている。
また、Windows NT 4.0の弱点としてしばしば取り上げられたセキュリティについては、ユーザー認証とアクセス制御に最新の認証プロトコル「Kerberos」を採用したり、公開鍵暗号を使ったX.509準拠の認証機能を搭載し、ICカードによるユーザー認証を可能にしたり、ファイルを暗号化する「EFS(Encrypting
File System)」を採用するなどの強化が図られている。
Windows 2000には、システムの規模・用途により4種類の製品系列が用意されている。オフィスサーバトップ向けのクライアントOS「Windows 2000 Profサーバional」(Windows NT 4.0 Workstationの後継に当たる)と、SOHOや小規模企業、大企業の部門別サーバ向けの「Windows 2000 Server」(Windows NT 4.0 Serverの後継に当たる)、基幹サーバ向けの「Windows 2000 Advanced Server」(Windows NT 4.0 Server, Enterprise Editionの後継に当たる)ハイエンドの大規模サーバ向けの「Windows 2000 Dサーバenter Server」の4種類である。Datacenter Serverは従来の製品系列にはない新しい系列である。Intel社の64ビットマイクロプロセッサ「Itanium」の出荷にあわせ、64ビット版のWindows 2000を提供する計画もある。
Windows XPはWindows 2000の後継OSとして開発されており、家庭用の「Windows XP Home Edition」はWindows Meベースではなく、Windows 2000の機能を一部削ったものをベースとしている(Windows XP ProfessionalはWindows 2000
Professionalの後継)。
Windows 9xとWindows
2000の違い
「過去との互換性を重視するか、互換性をある程度犠牲にしても将来性をとるかの違い」ということになるだろう。
 基本的なプロセス管理方式は、Windows 9xにおいても、複数の処理を同時に実行するためにスレッドを複数は実行させているが、Windows 9xでは、過去との互換性を重視し、リエントラントに耐えられない16bitコードをカーネルの一部にそのまま持ち越したため、せっかくのマルチタスク機能を制限する羽目に陥っている。
 一方のWindows 2000は、マルチプロセッサ対応など、Windows 9xからはまったく新規にプロセス管理機能を実装している。Windows 9xのように、過去との互換性を維持するために制限を加えたりはしていない。その意味では、スレッドベースのプリエンプティブなマルチタスク機構を順当に実装していると言えるだろう。スレッドスケジューリングについても、プライオリティ(優先順位)だけでなく、クォンタムの調整などによって、用途に応じた柔軟性の高いプロセス管理を可能にしている。
通常の状態では、両者の違いをユーザーレベルで感じることはあまりないかもしれない。しかし、アプリケーションがハングアップしてしまったときや、異常な挙動を示したときでも、Windows 2000なら、他のアプリケーションに制御を切り替えて、それらのデータだけでも救える可能性が高い。
※スレッド・・・ソフトウェアの実行単位である。プロセスをさらに分解して並行処理するために使われる。
※リエントラント・・・簡単に言うと、複数のプログラムから、特定のメモリなどを使用しても、レジストリなどを壊さないように安全対策が施されたプログラムである。
※プリエンプティブマルチタスク・・・一台のコンピュータで同時に複数の処理をこなすマルチタスク処理の実現方法のうち、CPUをOSが管理する方式のことである。OSがCPUの処理能力をそれぞれのアプリケーションソフトに割り当てて同時実行させる。
※クォンタム・・・ 1つのプロセスが一度に実行される最小の時間である。
1.3 クライアント・サーバ統合型OS
(1) Windows XP
2001年11月に発売したパソコン用OSである。一般家庭向けの「Home Edition」とパワーユーザー・企業向けの「Professional」の2製品があり、それぞれWindows Meの後継、Windows 2000 Professionalの後継と位置付けられている。
「yes you can」これはマイクロソフトがWindows XPのキャンペーンにおいて、全世界的に使っているキーワードである。ニュースリリースによれば、「Windows XP搭載パソコンを使えば、自分のやりたいことが簡単にでき、いままでにはないまったく新しいexperience(体験)ができる」という意味だという。
家庭・一般向けの各OSは、Windows 95で投入された、いわゆる「9xカーネル」というOS基盤を採用し、企業向けのOSはWindows
NTで新たに開発された「NTカーネル」を採用していた。この「2本立て」構造はWindows Me・Windows 2000時代まで続いてきたが、Windows XPでは両製品ともNT系列のWindows 2000ベースのカーネルを採用し、両系列の基盤部分が統合された。したがって、Windows XP ProfessionalはWindows 2000のマイナーバージョンアップという形になる一方、Windows XP Home EditionはMS-DOSからWindows 95へ移行したとき以来の大幅バージョンアップとなった。
この大幅な変更により、Windows
3.1以来続いてきたシステムリソースの制限が事実上消滅し、堅牢なプロセス管理機能を利用できるようになった。シェル部分ではユーザーインターフェースが大幅に変更され、従来デスクトップに置かれていた「マイコンピュータ」などのアイコンがスタートメニュー内に移動したほか、随所にウィザード風の項目が配置されている。また、従来とは大幅に外観や操作方法が異なる、「Luna」と呼ばれるグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)が選択できるようになった。このほか、Windows Meに用意されていたシステムの復元機能が強化されて搭載されるなど、Windows
2000をベースとしつつもWindows Meで追加された機能も一部搭載されている。
Windows XPには互換モードが用意されており、Windows
XPで正常に動作しなくなったアプリケーションソフトの一部を旧バージョンのWindows(Windows 95以降/Windows NT 4.0以降)をエミュレートして動作させられる。
Home Edition版とProfessional版の違いは、ファイルのアクセス権管理機能(ファイルシステムは両バージョンともNTFS)のほか、主にネットワークベースの管理機能の有無となっており、企業ネットワークで集中管理を行なうなどの用途にはProfessional版を使用する必要がある。
ちなみに、Windows XPと同じバージョンとなるサーバ用OSはないが、その代わりに、Windows XPから、さらにバージョンアップが行われた製品となるWindows Server 2003が用意される。
(2) Windows Server 2003
2003年4月(日本語版は6月)に発売された、サーバ向けOSである。同社のWindows 2000 Serverシリーズの後継製品となる。開発コードネームは「Whistler」で、Windows XPと同じになっている。Windows XPのサーバ版とも言える製品で、従来なら「Windows XP
Server」と命名されるところだが、デスクトップ向けOSとサーバ向けOSはブランド名を分けるという同社の戦略から、異なる名称となった。
大規模高信頼性サーバ向けの「Datacenter
Ediサーバ」、普及型マルチプロセッササーバ向けの「Enterprise Editioサーバーエンドサーバ向けの「Standard Edition」、ローエンドWebサーバに特化した「Web Edition」4種類がある。Datacenter
EditionとEnterprise EditionにはIntel社のIA-64アーキテクチャ(Itaniumプロセッサなど)に対応した64ビット版も用意される。
Windows Server 2003では、Windows 2000発売後に提供されたWebサービスの実行環境である「.NET Framework」が標準搭載された。WebサーバソフトのIISは、デフォルト設定がより安全な設定に変更されるなどセキュリティが強化され、また、.NET Framework導入に伴いASP.NETが最初から組み込まれている。他にも、Active Directoryのパフォーマンス向上や、グループウェアのShare
Point Portal Serviceの搭載などが特筆される。
Datacenter EditionやEnterprise
Editionでは、大規模システム向けの機能追加やチューニングが施されている。8プロセッサ以上のマルチプロセッサ構成のサポートや、8ノードのクラスタリングおよび負荷分散機能、Itaniumなどの64ビットマイクロプロセッサへの対応、動的なメモリの追加、NUMAによるメモリアクセスなどである。Web Editionは、ホスティングサービスなどで利用されることを想定したWebサーバに特化したエディションで、ファイル共有などLANで必要とされる機能が省略されている。
(3) Windows XP 
Windows XPをホームエンターテイメント用に機能拡張したOSである。10代の若者や大学生、ファミリー層などを主なターゲットとしており、家庭で娯楽を楽しめるよう設計されている。このOSを搭載したパソコンは「メディアセンターPC」と呼ばれる。マウスやキーボードだけでなく、リモコン入力にも標準で対応しており、DVDなどのデジタルメディアをリモコンで操作できるようになっている。これにあわせてユーザーインターフェースも従来のWindowsから刷新され、デジタルメディアコンテンツの取り扱いが容易になるように設計されている。
また、テレビチューナー、テレビ出力、デジタルオーディオ出力、ハードウェアエンコーダの機能も備えている。ユーザーは、電子テレビガイドを利用してテレビ番組の放映やデジタル録画を見たり、音楽やデジタル・ビデオ、DVD映画の鑑賞などができる。
1.4 組み込み向けOS
(1) Windows CE (Windows Consumer Electronics)
Microsoft社のPDA・組み込み機器向けリアルタイムOSである。組み込み機器全般を対象として開発されたWindows Embeddedシリーズの小型機器特化版という位置付けだが、Windows Embeddedと違い、記録可能容量の少ない機器に特化した小型のカーネルを使用するなど、最初から組み込み機器での使用を前提として設計されている。
機能面でも、PDAなどの利用実態に合わせてパソコン版Windowsから変更されており、Bluetoothや、無線LANで使用される802.11など、無線通信機能への対応が特に充実している。ユーザーインターフェースはパソコン用のWindowsとほぼ互換である。
多様なマイクロプロセッサが使用されるPDAに合わせて、x86・ARM・MIPS・SHなどのプロセッサアーキテクチャに対応した製品が用意されているのもWindows CEの特徴である。ちなみに、セガの家庭用ゲーム機「Dreamcast」にもWindows CEがOSとして搭載されていた。
(2) Windows NT Embedded
Microsoft社のOSの一つで、同社のサーバ向けOSであるWindows NTを組み込み機器向けに最適化したものである。OSの各機能はモジュール(部品)化され、開発者が、ターゲットになる環境に必要とされる機能のみを組み合わせて利用することができるため、フル装備のWindows NTに比べ、要求されるハードウェア性能は低い。また、組み込み機器に要求される堅牢性やリアルタイム性も備えている。Windows CEよりも高い機能や性能が要求される中小規模の産業機器をターゲットとしており、小売店のPOSシステムや、内線電話網のPBX(構内交換機)などのOSとして利用されている。
(3) Windows XP Embedded
Microsoft社のパソコン向けOS「Windows XP」をベースに開発された組み込みシステム向けOSである。Windows NT Embeddedの後継にあたり、Windows NT系デスクトップOSのWindows XP Professionalをコンポーネント化して、必要な機能だけを組み込めるようにしている。組み合わせ方によってはWindows XPより大幅に少ないハードウェアリソースで使用できる一方、限りなくWindows
XPフルセットに近い機能を搭載することもできる。Windows CEも同様の用途に向けてリリースされているが、Windows XP Embeddedの方がターゲットとする機器が大型で、業務用制御システムなどでの利用を見込んでいる。
1.5 年表
(1) 設立
1975年
4月      ビル・ゲイツらMicro-soft設立(後のMicrosoft社)
パーソナルコンピュータの誕生、この時点で 8086 系 CPU と MS-DOS がパーソナルコンピュータの標準となる。4.77MHz/8088 CPU を搭載、 64kB RAM/40KB ROM/5.25-inch FDD。ただ、MS-DOSは最初、MSの製品ではなかった。シアトルコンピュータプロダクツのSCP86-DOS1.0をMicrosoftが権利買収し、IBM-PCに移植したのである
(2) MS-DOS時代
1981年
8月      MS-DOS
Ver. 1.0
                             320kBのFDをサポート。
1983年
3月      MS-DOS
Ver. 2.0
                             10MB
HDD、ファイルのツリー構造、360 KB FDDをサポート。
1984年
3月      MS-DOS
Ver. 2.11
1984年
8月      MS-DOS
Ver. 3.0
1.2MB FDDサポート。
1984年11月     MS-DOS Ver. 3.1
                             MS-Networksをサポート。
1985年11月     Windows Ver. 1.0 出荷
                             一応GUIであるが、まだ使いものにならない。
1986年
1月      MS-DOS
Ver. 3.2
720kB 3.5inch FDDのサポート。
1987年
8月      MS-DOS
Ver. 3.3
1987年10月     Windows Ver. 2.0 出荷
これもあまり使えない。しかし2ヶ月で100万セットも売れた。
1987年12月     OS/2 Ver. 1.0
このころは、WindowsよりもOS/2に目が行っていた。
1988年 8月      Windows
Ver. 2.1
1988年11月     MS-DOS Ver. 4.01
ここから先、MS-DOSはその役目を見かけ上Windowsに託していく。
(3) Windows 3時代
1990年
5月      Windows
3.0 英語版
発表
これでどうにか使えるようになってきた。
1991年
6月      MS-DOS
Ver. 5.0
DOS Shellというものもあったらしい。
1991年
6月      OS/2
Ver. 3.0からWindows NTへ名称変更
                             ここにきて、MS OS/2は完全に消え去る。
1992年               Windows
3.0J 日本語版
発表
1992年
3月      Windows
3.1英語版
発表
やっと出た。とりあえずちゃんと使えるOSとなる。TrueTypeフォントやOLEをサポート。
1992年10月     Windows for Workgroups
3.1
                             ネットワーク機能のサポート。
1993年               Windows
3.1J 出荷
                             初めて使えるようになった日本語対応OSである。
1993年
3月      MS-DOS
Ver. 6.0 Upgrade
DoubleSpace を標準装備。40日で100万セット売ったらしい。何に使うか不明。
※DoubleSpace・・・ディスク圧縮機能である。データ圧縮によりハードディスクの容量を倍増させる。
1993年
7月      Windows
NT3.1英語版
出荷
                             とても、使いづらいNT。
1993年10月     Windows for Workgroups
3.11
1993年11月     MS-DOS Ver. 6.2
1994年
1月      Windows
NT 3.1J 日本語版
発表
                             日本はやはり遅れた。半年遅れ。
1994年
2月      Windows
Ver. 3.11
1994年
2月      MS-DOS
Ver. 6.21
                             裁判で負けたので、Double Spaceを除去。
1994年
6月      MS-DOS
Ver. 6.22
                             相手を会社ごと買収してDouble Spaceを復活させる。荒業。
1994年10月     Windows NT3.5 (Daytona)
                             すぐさまSP1が出された。
1994年12月     Windows NT3.5 日本語版 出荷
1995年
6月      Windows
NT 3.51
                             発売直後から8月、11月とSP(サービスパック)が出た。
(4) Windows 95時代
1995年
7月      Windows95
販売
ここがWindowsの一つの変わり目。8月に英語版が発売、3ヵ月後に日本語版が発売された。
1995年11月     Windows95日本語発売
1996年
1月      Windows
NT 3.51J発表
                             またまた半年遅れの1月出荷。          
1996年
2月      Windows95
SP1
                             翌月までに、Win95は3000万セット売れた。
1996年
6月      Windows
NT4.0
Windows95ライクのGUIを装備。
1996年
9月      Windows
CE
                             ハンドヘルドコンピュータ用Windows。
1996年12月  Windows NT4.0J
1997年
3月      Windows
NT 4.0 SP2+修正モジュール
                             NTもSPが多い。
1997年
5月      Windows
NT4.0 SP3
(5) Windows 98時代
1998年
6月      Windows
98
1998年
7月      Windows
98 J
                             ここまで来ると、日本語版も1ヶ月遅れのリリースになる。
2000年
2月      Windows
2000
                             初めて日米同時販売。
2000年
9月      Windows
2000 SP1
2000年
9月      Windows
Me
(6) Windows XP時代
2001年11月     Windows XP
2003年 4月      Windows
Server 2003
2003年
6月      Windows
Server 2003 日本語版
2004年10月     Windows XP Media Center
Edition 発売
第2章 Windowsの高速化について
2.1
Windows XPの停止可能なサービスの分類
どのサービスをOFFにできるかは、個人によって変わるので、一覧を以下のように分類した。
 一般的な状況による分類
@  LANを組んでいない場合
A  ドメインに参加していない場合
B  リモートアシスタントを使わない場合
C  外部から操作の必要ない場合
D  シングルユーザーで使う場合
 個人的見解による分類
[1]とりあえずOFFにしても良さそうなもの
[2] OFFにするか判断が必要なもの
@ LANを構築していない場合
Application Layer Gateway Service
インターネット接続の共有やファイアウォール機能を使わない場合は無効にできる。
Computer Browser
      LANを組んでいないなら無効にできる。
Internet Connection Firewall (ICF) / Internet Connection
Sharing (ICS)
インターネット接続の共有やファイアウォール機能を使わない場合は無効にできる。
Server
ファイルやプリンタをほかのパソコンと共有して使わない場合は無効にできる。
SSDP Discovery Service
      UPnP(ユニバーサル プラグ アンド プレイ)を使わない場合は無効にできる。
TCP/IP NetBIOS Helper
      NetBIOSを使っていない場合は無効にできる。
Universal Plug and Play Device Host
      UPnPを使わない場合は無効にできる。
Wireless Zero Configuration
      無線LAN(802.11アダプタ)を使わない場合は無効にできる。
A ドメインに参加していない場合
Distributed Transaction Coordinator
      ドメインに参加していない場合は無効にできる。
IPSEC Services
      ドメインサーバーに接続しない場合は無効にできる。
Net Logon
      ドメインサーバーに接続しない場合は無効にできる。
B リモートアシスタントを利用しない場合
ClipBook
リモートコンピュータとクリップブックで情報の共有をしない場合は無効にできる。
NetMeeting Remote Desktop Sharing
      NetMeetingのリモートアクセスを使わない場合は無効にできる。
Remote Desktop Help Session Manager
      リモートアシスタントを利用しない場合は無効にできる。
Terminal Services
      簡易切り替えや、リモートアシスタントを利用しない場合は無効にできる。
C 外部からの操作を必要としない場合
Remote Registry
      ほかのパソコンからレジストリを操作する必要がない場合は無効にできる。
Telnet
      Telnetを使用しない場合は無効にできる。
D シングルユーザーで使う場合
Alerter
      管理警告機能を使うネットワーク管理者以外は無効にできる。
Fast User Switching Compatibility
      ユーザーアカウントを複数作成しないのであれば無効にできる。
Secondary Logon
      ユーザーの切り替えを使用しない場合は無効にできる。
Terminal Services
      簡易切り替えや、リモートアシスタントを利用しない場合は無効にできる。
[1]とりあえずOFFにしても良さそうなもの
Error Reporting Service
      エラー情報をMicrosoftに報告する機能を使わない場合は無効にできる。
Help and Support
      ネットワーク経由でヘルプサービスを利用しない場合は無効にできる。
Human Interface Device Access
      ホットキーを利用しない場合は無効にできる。
IMAPI CD-Burning COM Service
      WindowsXPのCD-R/RWへの書き込み機能を使わない場合は無効にできる。
Indexing Service
      ファイル検索の高速化が必要ないなら無効にできる。
Messenger
      ウイルスが利用する恐れがある。無効にできる。
MS Software Shadow Copy Provider
      バックアップツールを利用しない場合は無効にできる。
Portable Media Serial Number
      ポータブルミュージックプレイヤーなどを接続しない場合は無効にできる。
QoS RSVP
今ではあまり使われなくなった機能で、停止してもかまわないらしい。
※QoS(Quality of Service)・・・ネットワーク上で、ある特定の通信のための帯域を予約し、一定の通信速度を保証する技術である。
※RSVP(Resource reSerVation
Protocol)・・・ネットワーク上で送信先までの帯域を予約し、通信品質を確保するプロトコルである。
Smart Card
      ログオン時にスマートカード(ICカード)を使わないパソコンは無効にできる。
Smart Card Helper
      ログオン時にスマートカード(ICカード)を使わないパソコンは無効にできる。
Themes
      ルナを使用しない場合は無効にできる。
Uninterruptible Power Supply
      UPSを接続していない場合は無効にできる。
Volume Shadow Copy
      Windows2000/XPのバックアップ機能を使わない場合は無効にできる。
[2] OFFにするか判断が必要なもの
Automatic Updates
      Windows Updatesの自動更新機能を使わない場合は無効にできる。
Event Log
      イベントLOGを作成しない場合は無効にできる。
DHCP Client
      DHCPサーバからIPを取得していない場合は無効にできる。
Print Spooler
      プリントを接続しない場合は無効にできる。
Removable Storage
      MOやDATなどのリムーバブルドライブを使わない場合は無効にできる。(FDは除く)
System Restore Service
      システムの復元を利用しない場合は無効にできる。
Task Scheduler
スケジュール化したタスクを使わない場合は無効にできる。これは定期的に、スキャンディスクやデフラグ等を起動したりする設定のことである。
Windows Time
      インターネット時刻同期を使わない場合は無効にできる。
2.2 設定の詳細
(1) Windows98/Meの場合
アニメーションの禁止
デスクトップを右クリックし、[プロパティ]をクリックする。「画面のプロパティ」が表示されるので、[効果] タブをクリックする。[ウィンドウ、メニュー、および一覧をアニメーション化する] のチェックを外す。Windows Me では「メニューとヒントをアニメーション化する」のチェックを外す。
メニュー表示の遅延時間短縮
[スタート]−[ファイル名を指定して実行] から
regedit を起動する。HKEY_CURRENT_USER \control panel \desktop
を開く。右側の領域にある MenuShowDelayをダブルクリックする。 (MenuShowDelayがなければ、[編集]−[新規]−[文字列型] から値を作成する)メニュー表示の遅延時間がミリ秒で指定されているので、1 などに変更する。 ( 0ミリ秒にすると不具合が発生することがあるので、やめたほうが無難)
NameCache、PathCache サイズの最適化
デスクトップ上の「マイコンピュータ」を右クリックし、[プロパティ] をクリックする。「システムのプロパティ」の [パフォーマンス] タブをクリックする。「ファイルシステム」ボタンをクリックし、コンピュータの主な使用目的を「ネットワークサーバ」に設定する。PathCache と NameCahe サイズが大きくなり、ディスクアクセス速度が向上する。
[注意] コンピュータのメモリが少ないと逆に遅くなる。64MB 程度は必要である。
デフラグの実行
「スタート]−[プログラム]−[アクセサリ]−[システムツール] から「デフラグ」を起動する。「設定」ボタンをクリックし、「プログラムファイルを整理して、プログラムの実行速度を速くする」にチェックがあることを確認して「OK」をクリックする。Windows やプログラムがあるドライブを選択して、「OK」をクリックする。ドライブのサイズによるが、数十分から数時間でデフラグが完了する。
レジストリの最適化
「スタート]−[Windows の終了] で、MS-DOS
モードで再起動する。Windows Me の場合、起動ディスクで起動する。「scanreg /fix」 もしくは 「scanreg /opt」もしくは「scanreg /fix /opt」 を実行し、レジストリを最適化する。
フロッピードライブの検索を省略
デスクトップ上の「マイコンピュータ」を右クリックし、[プロパティ] をクリックする。「システムのプロパティ」 の [パフォーマンス] タブをクリックする。「ファイルシステム」 ボタンをクリックする。[フロッピーディスク] タブの「□コンピュータを起動するたびに新しいフロッピーディスクドライブを検索する」のチェックをはずす。
※ ノート PC など、フロッピーディスクを取り外しできるコンピュータでこの設定をすると問題が起こることがある。
不要なスタートアップ項目の削除
[スタート]−[ファイル名を指定して実行] で
msconfig を起動する。[スタートアップ] タブをクリックし、不要なタスク/プログラムのチェックを解除する。Plus に付属のデラックスCDは、起動すると再度スタートアップ項目を作成する。デラックスCDの「オプション」で、「□タスクバーにコントロールを表示する」をオフにしてから、スタートアップの項目を削除する必要がある。
※ msconfigの[スタートアップ] では、「スタートアップ」フォルダや、win.ini、レジストリの Run エントリーを一括して操作できる。
不要なファイルシステムをロードしない
DVD を搭載していない PC では UDF ファイルシステムは不要である。(DVD を搭載している PC では、この作業を行ってはいけない。)  [スタート]−[ファイル名を指定して実行] で
msconfig を起動する。[全般] タブの「詳細設定」ボタンをクリックする。
「UDF ファイル システムを使用不可にする」にチェックを入れて「OK」をクリックする。
 ※UDFとはOSに依存しないDVDフォーマットである。
デスクトップのアイコンを消す
Windows98 の場合 
デスクトップを右クリックし、[プロパティ]をクリックする。「画面のプロパティ」の[効果] タブをクリックする。デスクトップアイコンの「□デスクトップがWebページとして表示される場合は表示しない」にチェックする。[Web] タブの「□Active DesktopをWebページとして表示」にチェックする。アクティブデスクトップの内容 (チャンネルバーなど) のチェックはすべて解除する。「OK」をクリックする。
Windows Me の場合 
デスクトップを右クリックし、[アクティブデスクトップ]−[Web コンテンツの表示] にチェックする。デスクトップを右クリックし、[アクティブデスクトップ]−[デスクトップアイコンの表示] のチェックを解除する。
(2) Windows2000/XPの場合
NTFSのパフォーマンス向上
最近ではあまり使用されてない8.3文字ファイル名を停止することや、ファイル検索時に素早く検索できるようにつけられるインデックスを停止することで、不要なHDDアクセスを減らし、HDDアクセスの高速化を行う。
[スタート]−[ファイル名を指定して実行] から
regedit を起動する。
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control
FileSystem を開き、
DWORD値のNtfsDisableLastAccessUpdateを作成し、値のデータを 1 にする。
DWORD値のNtfsDisable8dot3NameCreationを作成し、値のデータを 1 する。
なお、Windows XP では、次のコマンドを実行することで、上のレジストリを変更できる。[スタート]−[ファイル名を指定して実行] から cmd を起動する。 次のコマンドを実行する。
fsutil
behavior set disablelastaccess 1(最終アクセス時刻の記録)
fsutil
behavior set disable8dot3 1(8.3 形式の名前生成を停止)
不要なサービスを停止する
第2章の2.1で述べている内容を行うことで、CPU及びメモリの節約できる。
XPではLunaを停止するとパフォーマンスが大いに向上する。
Lunaの停止(XP)
「コントロールパネル」から、「サービス」を開き「Themes」を停止させて、Lunaの自動実行を無効にする。
視覚効果をなくして高速化する
Windowsは視覚効果に多くのCPUパワーを使用するので、それらの負荷をなくすことによりパフォーマンスの向上を行う。
デスクトップを右クリックして「プロパティ」を選択する。「画面のプロパティ」から、「デザイン」タブを選び、「効果」をクリックしてチェックボックスのチェックを外す。
(3) Windows全般に言えること
デスクトップのアイコンの数を減らす
デスクトップのアイコンが多いと起動などに余計に時間が掛かるので、デスクトップ上のアイコンを削除したり、フォルダに入れたり移動するなどする。
       
システムトレイから常駐アイコンを減らす
アプリケーションが常駐することで、何も作業していなくてもCPUやメモリを消費するので、使用しないソフトは常駐しないようにする。なお常駐していても、アイコンの表示させないことで若干よくなるようである。
       
画面の表示色数と解像度を下げる
画面の表示色数と解像度が高いとCPUに負荷をかけるから、それらを下げる。
デスクトップを右クリックして「プロパティ」を選択する。「画面のプロパティ」から、「設定」タブを選び、「画面の解像度」「画面の色」を変更する。
起動時に表示されるデスクトップの壁紙やテーマは使わない
JPEGやBMPなどの画像ファイルは、壁紙として使用されたりするが、数十MB以上のものもあり、起動時などに負担をかける。
「画面のプロパティ」から、「デスクトップ」タブを選び、「背景」をなしにする。
サウンドを鳴らさない設定にして、Windowsの起動や終了、操作時の負担を減らす
ファイルの読み込みをなくすことで、起動時間を短縮する。
「コントロールパネル」から、「サウンドとオーディオデバイス」を選択する。
「サウンド」タブを選び、サウンドなしにする。又は、必要最小限に変更する。
システム起動時に自動起動されるプロセスを停止
ソフトをインストールすると勝手に自動起動するように設定されているものもある。普段常用するソフト以外は、起動を遅くするだけで不要であり、またCPUやメモリの無駄遣いであるので停止させる。
1つの方法として、それらのソフトを自動起動しないようにする。 [スタート]−[ファイル名を指定して実行] からmsconfigを起動する。「スタートアップ」タブで、自動起動するプログラムのチェックボックスを外して、再起動する。 日本語入力ができなくなったりするので、IMJP・・・などの重要なプロセスのチェックボックスまで外さないようにする。
たまにしか使わない周辺機器は、一時的に無効にしてメモリを節約
「マイコンピュータ」を右クリックして「プロパティ」を開く。「ハードウェア」タブから「デバイスマネージャー」を開き、使用しないデバイスを右クリックして「無効」を選ぶ。
不要なフォントを削除する
フォントの中には数MB単位のものもあり、何らかのソフトをインストールすることにより追加されるものもある。それらが全て使われているわけではないので、不要なフォントを削除することで、起動時の読み込みを少しでも減らす。一応安全のために削除前にバックアップしておくとよい。
[スタート]−[ファイル名を指定して実行] で
fontsを起動する。    不要なフォントを右クリックから削除する。
2.3 設定項目の要約
(1)
Windows98/Me場合
・アニメーションの禁止
・メニュー表示の遅延時間短縮
・NameCache、PathCache サイズの最適化
・デフラグの実行
・レジストリの最適化
・フロッピードライブの検索を省略
・不要なスタートアップ項目の削除
・不要なファイルシステムをロードしない
・デスクトップのアイコンを消す
(2)
Windows2000/XPの場合
・上記のWindows98/Meの方法
・NTFSのパフォーマンス向上
・Lunaの停止(XP)
・不要なサービスの停止(XP)
(3)
Windows全般に言えること
・視覚効果をなくして高速化する
・レジストリをダイエット(再構築)する
・デフラグを活用する
・デスクトップのアイコンの数を減らす
・システムトレイから常駐アイコンを減らす
・画面の表示色数と解像度を下げる
・不要なフォントを削除する
・起動時に表示されるデスクトップの壁紙やテーマは使わない
・システム起動時に自動起動されるプロセスの停止
・サウンドを鳴らさない設定にして、Windowsの起動や終了、操作時の負担を減らす
・たまにしか使わない周辺機器は、一時的に無効にしてメモリを節約
第3章 起動速度測定
3.1 動作環境と測定方法
実際にサービスを停止したり、設定を変更したりすることによって、どの程度変化があるか調べてみた。結果は3.2節以降の表を見ると分かりやすい。
環境は以下の通りである。HDDを2.5インチにした理由は、回転数が4200rpmで3.5インチHDDの7200rpmより遅く、測定結果が分かりやすくなると考えたからである。
回転数の比較としてシリアルATAの10000rpm HDDを同じ環境で動かして結果を比較した。
動作環境その1
       CPU:Athlon64  3200+
       M/B:GIGABYTE−GA-KNS PRO
       メモリ:DDR400
(PC3200) 512M×2枚(Samsungモジュール)
       HDD:HITACHI
IC25N040ATMR04-0 (40G 4200rpm)
       光学ドライブ:LG電子 GSA-4120B
VGA:MSI FX5900 TD (GeForce FX 5900
128M)
       電源:True Power
430w
       OS:Windows XP
Professional (SP1)
動作環境その2
       CPU:Athlon64  3200+
       M/B:GIGABYTE−GA-KNS PRO
       メモリ:DDR400
(PC3200) 512M×2枚(Samsungモジュール)
       HDD:Western
Digital WD Raptor WD740GD (74G 10000rpm)
       光学ドライブ:LG電子 GSA-4120B
VGA:MSI FX5900 TD (GeForce FX 5900
128M)
       電源:True Power
430w
       OS:Windows XP
Professional (SP1)
測定方法
最初に、OSを新規インストールしたばかり状態は、Windows XPのロゴで青いバーが7回右に行ったところで、「ようこそ」という表示の画面がでてWindowsが操作できる状態であった。
起動速度の測定のため「スタートアップ」フォルダに「タスクマネージャー」と「IE (Internet Explorer)」のショートカットを作成して、Windowsを起動もしくは、再起動してから、IEが起動してページを表示するまでの時間と、プロセスが一通り起動して終了するまでの時間を計ることにした。(ここでの設定を初期設定とする。)
その後、Windowsの設定を変更してから、Windowsを起動もしくは、再起動してから、IEが起動してページを表示するまでの時間と、プロセスが一通り起動するまでの時間を変更毎に計ることにした。
 測定はBIOS画面が終わった後、Windows XPのロゴと青いバーが表示される直前で、黒い画面の左上端に一瞬、白い「_(アンダーバー)」が表示されるので、これを開始地点として、ストップウォッチをスタートする。
 IEが表示されたらラップタイムのボタンを押し(画面の秒数は止まるが、中では動いている状態)、プロセスが一通り起動して終了したところで、ストップウォッチを止める。
 記録をメモしたら、パソコンの電源を切ってからWindowsを起動しなおすか、Windowsを再起動して、また同様の測定を行う。これを繰り返して10回分のデータから平均を出して、設定変更の前後の差の比較や、回転数の違いによる起動速度の差を比較する。
測定の項目は、「Themes」のON/OFFによる違いを調べるためと、「視覚効果」を「パフォーマンス優先にする」に変更することや、クラッシックスタイルに変更することで、どの程度違いがでるか調べるために設定した。また、HDDの回転数の差が起動時間にどの程度影響するかも対比しやすいようにした。
3.2 測定結果
 表3-1は動作環境その1での測定結果である。この表では測定の結果を、表側に示した項目順に記録してある。 表3-2は動作環境その2での測定結果である。(動作環境その1と対比しやすいように、項目を絞ってある。) 表3-3は動作環境その1と動作環境その2を対比しやすく整理したものである。
表3-1 設定の違いによる起動時間の違い(4200rpm)※1
表3-2 設定の違いによる起動時間の違い(10000rpm)
表3-3 回転速度による起動時間の違い
(補足)
※1 rpm(revolution per minute)・・・回転数の単位。毎分回転数のことである。つまり1分間に何回転するかである。
※2 測定不可・・・測定に使用していたプロセスも終了したため計測不可能となった。
※3 「いくつかのサービス」とは以下のものをさす。
「Alerter」「Error
Reporting Service」「Help and Support」
「IMAPI CD-Burning
COM Service」「Indexing Service」「Messenger」
「Portable Media
Serial Number」「Remote Registry」「Themes」
「Uninterruptible
Power Supply」
Windowsのバーが右に移動する回数について
 このバーの移動回数は、起動するまでの時間に対応している。Windowsの起動や終了を繰り返しているだけではバーの移動回数の変化はないが、何か操作をするたびに設定の変更を記憶していく。そのため次の起動時に前回の状態と同じにするためや、ファイルの移動や断片化などにより徐々に起動時間は伸びていく。しかし、ある程度で、その伸びは無くなるようである。
一回あたりの移動にかかる時間は、約1.5秒で一定である。表3-1・表3-2・表3-3を見てもらうとわかるが、設定を変更するたびにバーが移動する回数は増えている。つまりは表3-1・表3-2・表3-3では下に行くほど起動に時間がかかるはずである。しかし、実際にはIEが起動するまでの時間は縮んでいる。これより、設定によって起動時間の短縮は確かなものである。しかも単純に表を見て「IEが表示するまでの秒数」や、「プロセスの終了までの秒数」のところの上下の値を引き算した以上に、起動は高速化した。ただし、bootvisを使いブートファイルの最適化を行うとより効果的である。
 10000rpmのHDDを使用しての高速化は、結果として出ているが、4200rpmと比べるとIEが表示するまでの秒数の差は6.73秒から4.67秒と高速化の差は少なくなった。しかし高速化した比率で考えるとさほど気にしないくらいであるように思えた。
--------------------------------------------------
比率 = (初期状態 - 高速化後) ÷ 初期状態
0.229 = (29.40 - 22.67) ÷ 29.40 ←---  4200rpm
0.215 = (21.71 - 17.04) ÷ 21.71 ←--- 10000rpm
--------------------------------------------------
つまりは、元々高速回転のHDDでは、それだけで起動時間が短いので、劇的には効果が現れるわけではないということであった。
ThemesをOFFにしたり、視覚効果をOFFにしたりするとIEが表示するまでに30秒かかるのが27秒になる。 「bootvis」を使用すると大幅な起動高速化がなされ、23秒弱までに時間が短縮された。bootvisはMicrosoft社から提供されているブートファイルの最適化を行うソフトである。つまりは、起動する時にどれから起動するのが一番よいか整理してくれるものである。
基本的に何らかの操作を行うことにより、起動時間は伸びていく。しかし、システムにかかる負担を少なくすることや、ソフトの起動自体しないようにすると高速化がはかれる。特に、メーカーパソコン等においてすでに色々なソフトがインストールされているものは、「スタートアップ」のフォルダにいくつものファイルが入っているが、これらのファイルを削除・別の場所に移動することで、不要なソフトが起動しなくなり、大きな効果が得られる。
終わりに
これまでしてきたことを簡単に行うフリーソフトについて、いくつか紹介しよう。
「窓の手」、「いじくるつくーる」、「窓使いの友」、「Win高速化 PC+」、「bootvis」、「TuneXP」などがある。ただし、これらを使用したり、高速にするための設定をしたりする前にバックアップを取っておくことを推奨する。何をするにしても絶対に大丈夫だとは限らないので、安全のためにすべきである。しかしながら、これらのソフトウェアを使用することでとても簡単にいくつもの設定を変更したり、手作業で変更するよりは、まだ安全に変更することができたりするのである。
第2章で、自分が今までに調べてきたこと以上に、Windowsを高速する方法があることを知った。その中で、Windowsをより詳しく知るほど、より高速化できることが分かった。プログラムがどこで何の作業をしているか分かれば、それが不要なら削除や、停止するなど様々なことができるようになるからである。知らない用語を調べていくことがよくあったので、その用語の意味を知り、新たに停止させるプログラムを見つけたりした。
第3章では、起動速度測定でHDDの回転数が大きいほど、起動時間が短くなると予想していたが、数値で記録して対比させると改めて高速回転のHDDがハードウェア的にWindowsを高速化するのに有効だと実感した。逆にソフトウェア的に高速化しても体感的な違いが少なかったのは仕方ないが、高速化した比率ではちゃんと効果的になっている。Windowsを高速化することに関しては、何か実際に作業している時の負荷の違いが分かるソフトを使う方法を考えた。例えば、映像データのエンコード時間を比べることも考えたが、それはCPUの種類によって数値が変わり、また一般的にエンコードを日常作業の中ですることは無いので、測定方法として採用できなかった。また、Windowsの標準についているソフトでバッテリー起動での残り時間を教えてくれるものがあるが、設定の違いによる差が詳しく分からず、またデスクトップでの測定ができないので採用できなかった。
今回はWindows XPの高速化を主にしていたが、後数年もすると次期OSの「Longhorn」(開発コード)と呼ばれるWindowsが発売されるので、こちらの方も高速化してみたい。すでに公表されている新機能の中には不要なものが必ずあるので、ぜひとも高速化を成功させたい。今後ますます、Windowsは見た目をよくするためや、誰でも簡単に操作できるように、様々な機能を追加してくると思うが、私にはお節介な機能を追加してPCの動作を遅くするものとしか認識されないので、これからもWindowsの高速化をしていき、機会があればHPなどで、他の人にも役に立つことができたらいいと思う。
今後の課題としては、何か実際の作業している時の負荷の違いが分かるように工夫してはっきり数値として出せるようにしたい。
参考文献
(1) 『Windows
XPがグングン加速する!』宝島社 発行日 2004年6月6日
(2) 『[Attosite]』
http://www1.u-netsurf.ne.jp/~jtdan/attotips/index.html
(3) 『Windows.FAQ
− ウィンドウズ処方箋 −』
(4) 『Windows
2000試用速報』
http://softplaza.biglobe.ne.jp/text/1999sp/Windows2000/win2000_index.htm
(5) 『Windows
Insider 特集』
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/special/indexpage/index.html
(6) 『Microsoft
Office User Assist by Ts』
http://excimer.hp.infoseek.co.jp/index.htm
(7) 『IT用語辞典 e-Words』
付録 停止可能サービス一覧
------------------------------------------------------------------------------
サービス名(アルファベット順)
 OSインストール直後の状態
      説明文(Windows XPからそのまま引用)
       ※は、補足説明
-----------------------------------------------------------------------------
Alerter
(初期値−手動)
選択したユーザーとコンピュータに管理警告を通知します。サービスが停止している場合は、管理警告を使用するプログラムは警告を受信しません。このサービスが無効になっている場合は、このサービスに明示的に依存するサービスは何も開始できなくなります。
Application Layer Gateway Service
(初期値−手動)
インターネット接続の共有とインターネット接続ファイアウォール用のサード パーティのプロトコル プラグインのサポートを提供します。
Automatic Updates
(初期値−自動)
重要な Windows Update のダウンロードとインストールを有効にします。このサービスを無効にしている場合は、Windows Update の
Web サイトでオペレーティング システムを手動で更新できます。
ClipBook
(初期値−手動)
クリップブックを使って情報を保管し、リモート コンピュータと共有することができます。サービスが停止された場合は、リモート コンピュータと情報を共有できなくなります。このサービスが無効になった場合は、このサービスに明示的に依存しているサービスはすべて開始できなくなります。
Computer Browser
(初期値−自動)
ネットワーク上のコンピュータの最新の一覧を管理し、その参照者として指定されたコンピュータに一覧を提供します。このサービスが停止している場合は、一覧は更新も維持もされません。このサービスが無効になっている場合は、このサービスに明示的に依存するサービスは何も開始できなくなります。
DHCP Client
(初期値−自動)
IP アドレスと DNS 名を登録および更新してネットワーク構成を管理します。
Distributed Link Tracking Client
(初期値−自動)
ネットワーク ドメイン内またはコンピュータの NTFS ボリューム間のリンクを管理します。
Error Reporting Service
(初期値−自動)
標準ではない環境で実行しているサービスやアプリケーションのエラー報告を可能にします。
Event Log
(初期値−自動)
Windows ベースのプログラムと Windows コンポーネントによって発行されるイベント ログ メッセージをイベント
ビューアで表示します。このサービスは停止できません。
Fast User Switching Compatibility
(初期値−手動)
複数ユーザーの環境でアシスタンスが必要なアプリケーションの管理を提供します。
Help and Support
(初期値−自動)
ヘルプとサポート センターを有効にし、このコンピュータで実行するようにします。このサービスを停止すると、ヘルプとサポート センターを利用することはできなくなります。このサービスを無効にすると、このサービスに明示的に依存するサービスは開始しません。
Human Interface Device Access
(初期値−無効)
ヒューマン インターフェース デバイス (HID) を有効にします。ヒューマン インターフェース デバイスは、キーボード、リモート制御、およびマルチ デバイスにあらかじめ定義されているホット ボタンの使用を有効にして、保守します。このサービスが停止されている場合、このサービスによって制御されているホット ボタンは機能しなくなります。このサービスが無効な場合は、明示的にこれに依存しているサービスを開始できません。
※ホットボタン・・・アプリケーションを簡単に起動するための1クリックボタン。
IMAPI CD-Burning COM Service
(初期値−手動)
IMAPI (Image Mastering Applications Programming
Interface) を使用する CD 記録を管理します。このサービスを停止すると、このコンピュータで CD に記録することができなくなります。このサービスを無効にすると、このサービスに明示的に依存するサービスは開始しません。
Indexing Service
(初期値−手動)
ローカル コンピュータとリモート コンピュータ上のファイルのコンテンツとプロパティにインデックスを付けます。クエリ言語を使用するので、ファイルへ急速にアクセスできます。
Internet Connection Firewall (ICF) / Internet
Connection Sharing (ICS)
(初期値−手動)
ホーム ネットワークまたは小規模オフィスのネットワークに対してネットワーク アドレスの変換、アドレスの指定、名前解決、およびアタックの防止のサービスを提供します。
IPSEC Services
(初期値−自動)
IP セキュリティ ポリシーを管理し、ISAKMP/Oakley (IKE) と
IP セキュリティ ドライバを開始します。
※IKE(Internet
Key Exchange)・・・自動鍵管理プロトコルのこと。
Messenger
(初期値−自動)
ネットワーク送信と警告サービス メッセージを、クライアントとサーバーの間で転送します。このサービスは Windows メッセンジャとは関連していません。このサービスが停止している場合は、警告メッセージは転送されません。このサービスが無効になっている場合は、このサービスに明示的に依存するサービスは何も開始できなくなります。
MS Software Shadow Copy Provider
(初期値−手動)
ボリューム シャドウ コピー サービスによるソフトウェア ベースのシャドウ コピーを管理します。このサービスが停止している場合、ソフトウェア ベースのシャドウ コピーは管理できません。このサービスが無効な場合は、このサービスに明確に依存しているすべてのサービスは開始できなくなります。
Net Logon
(初期値−手動)
ドメイン内にあるコンピュータのアカウント ログオン イベントのパス スルー認証をサポートします。
NetMeeting Remote Desktop Sharing
(初期値−手動)
権限を与えられたユーザーが NetMeeting を使って企業内イントラネットでリモートからこのコンピュータにアクセスすることを許可します。このサービスが停止されている場合は、リモート デスクトップ共有を利用できません。このサービスが無効な場合は、明示的にこれに依存しているサービスを開始できません。
Portable Media Serial Number
(初期値−自動)
Retrieves the serial number of any portable music
player connected to your computer
※簡単に翻訳すると・・・コンピュータに接続しているCDやMDプレイヤーのシリアルナンバーを検索する。
Print Spooler
(初期値−自動)
遅延印刷をするために、ファイルを読み込んでメモリに格納します。
QoS RSVP
(初期値−自動)
QoS 対応プログラムと制御アプレットに、ネットワーク シグナルとローカル トラフィック制御のセットアップ機能を提供します。
(補足)他のプロセスがビジーになると帯域を80%に絞るよう設計
※QoS(Quality of Service)・・・ネットワーク上で、ある特定の通信のための帯域を予約し、一定の通信速度を保証する技術
※RSVP(Resource reSerVation
Protocol)・・・ネットワーク上で送信先までの帯域を予約し、通信品質を確保するプロトコル
※アプレット・・・Javaプラグラムのうち、サーバからダウンロードされ、クライアント側で動作するもの。
Remote Access Auto Connection Manager
(初期値−手動)
プログラムがリモート DNS、NetBIOS 名または NetBIOS アドレスを参照するときに必ず、リモート ネットワークへの接続を作成します。
Remote Desktop Help Session Manager
(初期値−手動)
リモート アシスタンスを管理および制御します。サービスが停止されている場合は、リモート アシスタンスは利用できません。このサービスを停止する前に、[プロパティ] ダイアログ ボックスの [依存] タブを確認してください。
Remote Registry
(初期値−自動)
リモート ユーザーがこのコンピュータのレジストリの設定を変更できます。このサービスが停止された場合は、このコンピュータのユーザーのみがレジストリを変更できます。このサービスが無効になった場合は、このサービスに明示的に依存しているサービスはすべて開始できなくなります。
Secondary Logon
(初期値−自動)
別の資格情報でプロセスを開始します。このサービスが停止された場合は、この種のログオン アクセスは利用できなくなります。このサービスが無効になった場合は、このサービスに明示的に依存しているサービスはすべて開始できなくなります。
Server
(初期値−自動)
このコンピュータでネットワークをとおしてのファイル、印刷、および名前付パイプ共有をサポートします。このサービスが停止した場合、これらの機能は利用できなくなります。このサービスが使用不可にされた場合、このサービスに明示的に依存するサービスはすべて起動できなくなります。
Smart Card
(初期値−手動)
このコンピュータで読み取るスマート カードへのアクセスを管理します。このサービスが停止された場合、このコンピュータはスマート カードを読み取ることはできなくなります。このサービスが無効になった場合は、このサービスに依存するサービスは開始できなくなります。
Smart Card Helper
(初期値−手動)
このコンピュータで使用されている、プラグ アンド プレイではないレガシ スマートカード読み取り装置をサポートします。このサービスが停止された場合は、このコンピュータではレガシの読み取り装置はサポートされなくなります。このサービスが無効になった場合は、このサービスに明示的に依存しているサービスはすべて開始できなくなります。
SSDP Discovery Service
(初期値−手動)
ホーム ネットワークの UPnP (ユニバーサル プラグ アンド プレイ)デバイスの検出を有効にします。
※SSDP(Simple Service
Discovery Protocol)・・・ネットワーク機器の検出を行う。
System Restore Service
(初期値−自動)
システムの復元機能を実行します。サービスを停止するには、マイ コンピュータの [プロパティ] の [システムの復元] タブで、システムの復元を無効にしてください。
Task Scheduler
(初期値−自動)
ユーザーは、コンピュータの自動タスクを構成およびスケジュールできます。このサービスが停止されている場合は、スケジュールされた時刻にタスクは起動されません。このサービスが無効な場合は、明示的にこれに依存しているサービスを開始できません。
※タスクのスケジュールとは、例えば、毎週金曜日にデフラグやスキャンディスクを、自動的に起動させるなど。
TCP/IP NetBIOS Helper
(初期値−自動)
NetBIOS over TCP/IP (NetBT) サービスと NetBIOS 名前解決のためのサポートを有効にします。
Telephony
(初期値−手動)
テレフォニー デバイスと IP ベース音声接続を制御するテレフォニー API (TAPI) を供給します。ローカル コンピュータと同様、このサービスを実行しているサーバーを 
LAN をとおして制御できます。
Telnet
(初期値−無効)
リモート ユーザーがこのコンピュータにログオンしてプログラムを実行できるようにし、さまざまな TCP/IP Telnet クライアント (UNIX ベースや Windows ベースのコンピュータを含む) をサポートします。このサービスが停止した場合、リモート ユーザーはプログラムへアクセスできない可能性があります。このサービスが無効にされた場合、このサービスに明示的に依存するサービスはすべて起動できません。
Terminal Services
(初期値−手動)
複数のユーザーが会話型で、リモート コンピュータのデスクトップとアプリケーションの画面とコンピュータに接続できます。Administrators の
RD を含むリモート デスクトップ、素早いユーザー切り替え、リモート アシスタンス、および ターミナル サーバーを支援します。
Themes
(初期値−自動)
テーマの管理を提供します。
Uninterruptible Power Supply
(初期値−手動)
コンピュータに接続されている無停電電源 (UPS) を管理します。
Universal Plug and Play Device Host
(初期値−手動)
ユニバーサル プラグ アンド プレイ デバイスのホストをサポートします。
Volume Shadow Copy
(初期値−手動)
バックアップとそのほかの目的に使われるボリューム シャドウ コピーを管理および実装します。このサービスが停止されている場合、バックアップを利用できないためバックアップが失敗する可能性があります。このサービスが無効な場合は、明示的にこれに依存しているサービスを開始できません。
Windows Time
(初期値−自動)
ネットワーク上のすべてのクライアントとサーバの日付と時刻の同期を管理します。このサービスが停止されると、日付と時刻の同期は利用できなくなります。このサービスを無効にすると、このサービスに依存しているサービスはすべて開始に失敗します。
Wireless Zero Configuration
(初期値−自動)
802.11 アダプタの自動構成を提供します。