韓国、日本全土を照準に入れた巡航ミサイルを配備

防御策なし、原発が攻撃受ければ国土壊滅

松本 洋光(2006-10-27 20:07)
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 親北・反日政策を強めている韓国・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は、射程1000キロの巡航ミサイルを実戦配備、同1500キロの巡航ミサイルを開発中であることを韓国主要メディアの朝鮮日報、中央日報が25日までに相次いで伝えた。1000キロ級ミサイルは北海道と東北の太平洋側を除く日本のすべての原子力発電所と東京、それに北京、上海など中国沿岸部を射程に収めている。対北朝鮮への配備としては過剰な射程距離で、極東の軍事バランスに大きな影響を与えそうだ。これについて日本の主要マスコミは沈黙を守っているが、安全保障関係者の間には衝撃が走った。

韓国巡航ミサイルの射程距離
 韓国が巡航ミサイルを開発しているという情報は6月ごろから日本の軍事関係者の間でささやかれており、今回の報道でそれが確認された。巡航ミサイル開発は1990年代初めから本格的に始まり、これまで極秘とされてきた。射程距離1000キロのミサイルは「玄武3」と名づけられ、1、2年前から実戦配備されていたというが、その事実はまったく伝えられていなかった。

「玄武3」はアメリカのトマホークのように艦対地のミサイルではなく地対地であることが特徴。誘導装置は、(1)慣性誘導(2)地形等高線照合(3)目標地点の映像情景照合装置――を組み合わせたものとみられ、命中精度を数メートル単位にまで高めた。韓国では国土が狭く射程距離1000キロのミサイルを直線飛行実験することができないため、ミサイルを数十回周回飛行させ、目標に命中させる方式で開発したという。また、韓国政府消息筋は24日、「射程距離が玄武3より500キロ長い“玄武3A”も開発がかなり進んでいる」(朝鮮日報)ことを明らかにしている。5年以内に実用化されることになるだろう。

 韓国政府は01年にアメリカと合意したミサイルに関する覚書により、「射程距離300キロ、弾頭重量500キロ」以上の弾道ミサイル開発は制限されている。しかし、巡航ミサイルの場合は、無人航空機扱いで、「弾頭重量500キロ」を超えなければ射程距離の制限がなく、これを利用して巡航ミサイル開発に踏み切った。

 問題はこれらの巡航ミサイルが北朝鮮をはるかに超える長射程距離を持っていること。1500キロ級では、日本全土をはじめ中国の主要部分を攻撃範囲に収める。対北用ではなく、日本、中国を仮想敵にした配備であることは軍事筋の共通した見方だ。特に、原子力発電所をその攻撃目標ととらえるなら、韓国が核武装したのと同じ効果がある。チェルノブイリ原発事故でも分かるとおり、原発が破壊されれば半径300キロ以上が破壊、放射能汚染され、壊滅状態となる。日本列島を縦断する形で5基の原発を破壊すれば日本は壊滅する。

 巡航ミサイルは地表、海面上、わずか数十メートルの高さで飛行するため遠距離から探知するのは難しく、迎撃はほとんど不可能。早期警戒管制機、迎撃ミサイル、戦闘機がうまく連動すれば洋上で迎撃が可能だが、現在のパトリオットは首都東京や米軍基地防衛が主体に配置され、配備数などからみて50基を超える原発すべてを防備するのは不可能な状態だ。

 これとは別に韓国は、射程約500キロの巡航ミサイルの開発にも成功、実戦配備している。これは主に北朝鮮攻撃用で、「天竜」と名付けられ、50~100メートルの高度で飛び、約3メートルの誤差の精密攻撃が可能。来年投入予定の3隻の3000トン級巡航ミサイル潜水艦にも配備される。同潜水艦のミサイル発射方法が浮上型か水中発射型かは不明だが、周辺諸国は対策に苦慮しそうだ。今後5年以内をめどに射程を1000キロに延ばす計画もある。地上と潜水艦からの同時発射になれば、日本は対応するすべはない。

 識者の間では、韓国が日本に敵対するわけはないとの見方もあるが、朝鮮日報によると 「昨年10月に開かれた韓米定例安保協議会(SCM)で、韓国政府が米国政府の『核の傘』提供の削除を求めると共に、日本を『仮想敵国』と表現することを求めていた」という。これは、駐米大使館に対する国政監査で、無所属の鄭夢準議員が指摘したものだ。鄭議員は「韓国政府がそのように主張したが、米国が拒否したと聞いている」と付け加えたという。竹島問題、靖国問題など日韓の心理的距離は大きく、韓国政府がアメリカに日本を仮想敵国にするよう求めたというのも、あながちウソではないようだ。

 こうした状況下で日本政府の対応はマスコミ同様、事実上ゼロ。北朝鮮のミサイル開発には神経をとがらせているが、韓国は友好国だとして閣議での話題にものぼっていないのが現状。北が核武装に踏み切ったのと同じ恐怖感があってしかるべきと思うのだが、いかがであろうか。

 <巡航ミサイルとは>
 一般の弾道ミサイルは弾道(放物線)を描いて高速、高空を飛行するのに対し、巡航ミサイルは飛行機と同じような翼をもち音速、亜音速の低速で地表、海面上すれすれを飛ぶ。地形に沿い超低空を飛行するため速度が遅くてもレーダーに捕まりにくく、迎撃しづらい。ジェットエンジンで燃料は安価なケロシン。最近はエンジン自体をセラミック化することが多く、誘導技術さえ確立できれば安あがりなミサイルといえる。地対地、地対艦、艦対艦、艦対地、潜(潜水艦)対地、空対地など種類は豊富。

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