2008年02月23日

「緋色のルシフェラーゼ」とか「R.U.R.U.R」とか

 前回話題にした「緋色のルシフェラーゼ」、本屋に行ったら売ってました。
 帯の煽り文句、伊藤の考えた
「このツンデレが一番強い!」
「近ごろ珍しい一人称ヒロイン再び参上!」
 が使われてなくて残念です。

緋色のルシフェラーゼ 2 (2) (富士見ファンタジア文庫 183-2)


 やはり前回ちょっとお話ししたことではありますが、この小説はR.U.R.U.R(以下ルルルル)と多少関係のある作品です。
 これを書いた小説家と伊藤は仕事場のシェアリングをしているのですが(両方伊藤なのでややこしいのですが)、
 ある日、伊藤がルルルルのシナリオ書いていたら、小説家が急に
「ラブコメの書き方思いついたから、ちょっと練習させてほしい」
 と言い出し、シナリオを一部書かせることになりました。
 その時の練習がどれだけ生かされているのかはわかりませんが、たしかに「ルシフェラーゼ」の主人公はR-ヒナギクっぽいところがあるかもしれません。

 やつに言わせると「ツンデレの秘訣は一人称じゃないだろうか」だそうです。
(『ヒロイン側の一人称』という意味なのでしょう。言われてみればR-ヒナギクも一人称のシーンがずいぶんありました)


 ……と、不自然なくらいに紹介をしましたが、これは
「本がたくさん売れたら仕事場の家賃の比率を変えてもいい」
 と言われているから宣伝しているわけです。伊藤も必死です。
 まあ実際、けっこう面白いんじゃないかとは思います(本当は身内ぼめとか、あんまり好きじゃありませんが)。


 さて、宣伝だけでも申し訳ないので、またルルルルのアイデアメモでも。
 以前のメモよりも、もう少し先の日付のものです。
※以下、ネタバレ含みます

・ヒロインの名前。
 花の名前で。
 いい名前が思いつくなら全員、花+歌の組み合わせとかで。
 たとえばヒロインC(お母さん)はRヒナギク(コンピューターなので(2001年の『デイジー〜』より))といった具合に。
 頭にRがつくのはロボットだから。

・次の打ち合わせで↓の話をしておく。
 セーバーハーゲン(工業ロボット)には顔をつけないでほしい。たぶん逆に可愛くなくなる。
 目も2つにしない。
(ただしバーサーカーまんまではヒョロッとしすぎで、おそらく微妙)

・用語はSF作家の名前以外はフランス語がいいか?
 工業ロボットの台詞は「ウィ」「ノン」のみとかで。
(英語は非日常感が足りなくてイマイチ。ドイツ語はカッコつけすぎでちょっと…)
 ただし英語でも『間違って伝わった英語』みたいなのはカッコイイかも。
「Yes」の代わりに「ユーハブコントロール(or略してユーハブ)」だとか(←なんとなくロボット+軍人っぽい)。

・亜光速宇宙船の内部が舞台(決定)。
 ただし注意!
 最終的な結論として「『旅』の否定」を。
(というか『マツモトレイジ的なもの』の否定)
『旅』『ゴール』『険しい道のり』『離別』『故郷を捨てる』などといったものは、この作品の主人公にとっては一切価値を持たない。少なくともプラス側の意味では使わない。
 主人公の成長についても、レイジ的な意味での『一人前の男になる』とはニュアンスが異なる。
(だから『どこかの惑星に着いて幸せに暮らす』『未知の世界へと冒険の旅に出る』といったラストシーンはダメ(あるとしたらバッドエンド))
 このゲームのテーマの一つは『宇宙規模の甘やかし』。

・根本的なコンセプト:
『NHK教育で放映されているエロゲー』
 海外テレビ局から輸入したか、でなければ平日午前の幼児向け人形劇(or影絵)、そんなエロゲー。
(可能なら、幕間のショートストーリーは影絵風にしたい(ムリか?))


 以上、当時のアイデアメモでした。
 やたらとテーマ的な話をしていて読み返すと痛々しいです。
 ただ、これは伊藤がテーマ的なものを語りたがっていたというよりも、
『メーカーさん側になかなか意味合いが伝わらず、何度もテーマっぽい話をしていた』
 という部分が大きかったりもします。
(他にも、ちょっとした理由があるのですが、それはまたいずれ…)

 あと、この時期にはまだ、伊藤は『星の王子さま』を読んだことがありませんでした。
 もし事前に読んでいればテーマの説明をする時に、もう少しラクだったかもなあ、とか思います。


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