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【静岡】

欧州の『多文化共生』紹介 浜松で公開講座

2008年2月24日

法政大大学院の宮島喬教授の講義に聞き入る聴講者ら=浜松市中区の市地域情報センターで

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 国や地方自治体が取り組む外国人との共生について考える公開講座が23日、浜松市中区中央1丁目の地域情報センターで開かれ、欧州連合(EU)各国の移民の政策についての講義を聴こうと集まった約120人はメモを取るなどして熱心に耳を傾けていた。(梅田歳晴)

 浜松学院大と浜松国際交流協会の主催する連続講座で、2007年度の最終回。講師に招いた宮島喬(たかし)法政大大学院教授(フランス社会学)は「ヨーロッパの移民政策に学ぶ」と題して、EU各国の移民受け入れに関する歴史的背景から現在に至るまでの移民政策などを紹介した。

 宮島教授はドイツやフランスなどの移民問題について、国籍の取得のしやすさを指摘した上で、外国人定住者に地方参政権を認めるなどの施策を例にあげ「EU各国は定住者の市民化のための施策に積極的に取り組んでいる」と説明した。一方で日本の行政は定住外国人の比率は高まっているにもかかわらず「市民化については消極的」と話した。

 来年度の講座も本年度同様に計8回実施される予定で、5月31日に第1回の公開講座が開かれるという。 

 

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