ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 静岡 > 記事です。

静岡

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

共立湊病院:撤退問題 南伊豆町長、町外移転を容認 下田で決着の公算 /静岡

 地域医療振興協会(本部・東京)が09年3月末で共立湊病院(南伊豆町)の運営からの撤退を表明した問題で、病院管理者の鈴木史鶴哉・南伊豆町長は22日の定例会見で、「地域全体の医療を考えれば、町外への移転もやむを得ない」と述べた。町内存続を求めてきた鈴木町長が移転容認に転じたことで、湊病院問題は下田市への移転・新築で決着する公算が大きくなった。

 湊病院は下田、東伊豆、河津、南伊豆、西伊豆、松崎の6市町で作る一部事務組合が管理する。老朽化による耐震性不足で建て替えが課題になっているが、町外転出に反対する南伊豆町と、より利便性の高い地域への移転を求める他の5市町の間で意見がまとまらず、協議は進んでいなかった。

 協会の撤退表明には、協議の進展を促す狙いがあったとみられる。協会は20日、6市町に対し▽下田市内に移転する新病院構想を1年以内に提示する▽協会が組合に払っている減価償却費を年5000万円から3000万円に減額する--などを条件に、契約期間の3年延長を提案。これが南伊豆町に妥協を迫る形となった。

 一方で協会側は、移転後の南伊豆町での医療体制の確保には配慮する意向を示している。鈴木町長は「25日の組合議会は、この条件で審議する」と話しており、どの程度の医療機能を同町に残すかが焦点となりそうだ。

 湊病院問題は南伊豆地区の合併問題の最大の「トゲ」とされていた。下田、河津、松崎、南伊豆の4市町での合併協議が模索されているが、病院問題での対立が協議の障害になる恐れがあったためだ。病院問題の解決が見えれば、協議にプラスに働くことは間違いない。【中村隆、鈴木直】

毎日新聞 2008年2月23日

静岡 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報