数年前まで子供のサッカーの審判員をしていた。講習だけの4級とはいえ日本サッカー協会から資格証をもらった時はなんだかうれしかった。
しかし、小学生の試合でも審判は難しい。県内のライバルチーム同士の試合で主審を務めたことがあるが、ジャッジごとに両ベンチから罵声(ばせい)を浴びた。声に惑わされて思わず笛を吹くようなことでもあれば、逆側のベンチからののしりを受ける。
中国・重慶で行われているサッカー東アジア選手権。日本男子が落ち着いたプレーで地元・中国を下したのは素晴らしかった。
中国寄りのレフェリングに批判もあろうが、ハンドボールの「中東の笛」とは本質的に違って見えた。これがアウエー。勝敗もさることながら、最後は主審に同情したい気持ちにもなった。 (松岡等)