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【社会】

移植受精卵は原則1個に 多胎防止で産科婦人科学会

2008年2月23日 19時43分

 日本産科婦人科学会は23日、不妊治療で女性の子宮に移植する体外受精卵の数を「原則として1個」とする倫理指針の改正案を発表した。

 現行は、原則3個以内がルール。これを大幅に厳しくし、双子以上を妊娠する「多胎妊娠」を極力防ぐのが目的だ。4月に横浜市で開く学会総会で正式決定する。

 同学会は昨年12月、移植する体外受精卵を「2個以内で、可能な限り1個に」とする改正案をいったんまとめていた。

 だが会員の医師らから「それでは多胎を防ぎきれない」との意見が多く寄せられたため、より厳しくすることを決めた。

 ただし35歳以上や、受精卵を2回以上移植しても妊娠しなかった女性については、2個に増やすのも認めることにした。

 多胎妊娠は妊婦にも胎児にも危険が大きいうえ、体外受精卵を凍結しておき、女性の妊娠周期に合わせて子宮に移植すれば妊娠の確率を上げられると分かってきたことが背景にある。

(共同)
 

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