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NIKKEI NET

イージス艦衝突なぜ?防衛省、混乱する情報・消極開示に不信感

 イージス護衛艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」の衝突事故は23日で発生から5日目になるが、事故の詳しい状況は、なおはっきりしない部分が多い。大きな要因の一つが、防衛省内の情報収集の混乱と消極的な情報開示姿勢だ。清徳丸の視認時刻など基本的な情報の確認にミスがあったほか、「捜査協力」を理由にした保秘も目立ち、関係者は不信を募らせている。

 防衛省の情報収集の粗さが際立ったのは、あたごの見張り隊員が清徳丸を最初に視認した時点。石破茂防衛相は事故当日の19日夕の自民党会合で衝突の「2分前」と説明したが、翌20日夕の同じ会合で「12分前」と大きく訂正した。

 いつ清徳丸を視認したかは事故原因解明の重要なポイントだが、同省は発生から半日以上たった19日夕でも正確な情報を把握していなかったことになる。豊田硬報道官は22日の定例の記者会見で「時間の制約があり情報の集約が間に合わなかった」と有事対応が主任務の組織とは思えぬ釈明をした。社会の関心の高い情報をまず同僚議員に説明した防衛相の言動にも批判が出た。 (15:15)

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