【ニューヨーク22日共同】米ニューヨーク・タイムズ紙は22日、大統領選の民主党候補クリントン上院議員の選挙資金の使い方をめぐり、陣営内部や支援者から無駄遣いを追及する声が上がっていると報じた。
指名争いで、激しく追い上げてきたオバマ上院議員に逆転され、土俵際に追い詰められたクリントン候補だが、台所事情をめぐる「内部告発」まで表面化、陣営に末期的な様相さえ漂い始めた。
クリントン陣営の選挙資金収支報告書を入手した同紙によると、党員集会・予備選が各州で始まったことし1月、同陣営は1900万ドル(約20億4000万円)の資金を用意、オバマ陣営の1300万ドルを上回っていた。
しかし、大口献金に頼る資金集めは、インターネットで草の根の小口献金を広く集めるオバマ陣営に圧倒され、1月は支出に追い付かず赤字に転落。
また、集票のための選挙広告に重点的に使わず、選挙戦略・顧問の事務所に1月だけで500万ドルも払うなど、根強いクリントン支持者の大口献金者からも「誤った戦略を続ける顧問に払うために献金したわけじゃない」と非難されている。