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中国製「毒ギョウザ」事件 中国で広がる「日本の陰謀説」 (J-CAST)

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 中国のネット上では日本の「陰謀説」まで囁かれている

   冷凍ギョウザをはじめ中国製食品で相次いで殺虫剤混入が明らかになった問題で、国内では中国で殺虫剤が混入したことが濃厚との見方が大半だ。しかし、中国では「日本に責任がある」という主張が広がっている。ネット上では、「日本は謝罪すべきだ」「日本側が国内で農薬が混入したことを認めたはずだ」といった書き込みが出始めている。

「日本人が毒物を混入した」との「誤解」が強まる

   日本側からすれば、中国国内での殺虫剤混入は当然といえば当然。大阪府枚方市のスーパーから回収された未開封のギョーザのうち2袋から、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出され、そのうち1袋は、包装袋の内側と外側から検出されたが、袋は完全な密封状態だった。それに加え、殺虫剤が日本で流通したものでないことが明らかになっている。さらに、日本各地の冷凍ギョーザや天洋食品以外の中国製食品でも「メタミドホス」などの殺虫剤が検出され、中国側の製造段階に混入した可能性が濃厚との見方が強まった。

   そんななか、警察庁は2008年2月21日、国内で中国製冷凍ギョーザから検出された農薬メタミドホス成分の鑑定結果などから、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」は中国国内で混入されたとする見方を示した。

   しかし、中国ではそう受け取られてないらしい。

   徳島では冷凍ギョーザのうち5袋の包装の外側から微量の有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出されたが、県が2月11日に、販売店が防虫作業のために「ジクロルボス」を含む薬剤を使用している可能性があり、この薬剤が包装の表面に付着した可能性もあるとの見方を示した。この話が中国に伝わり、「日本人が毒物を混入した」との「誤解」が強まっているようだ。

「餃子事件は日本の右派かアメリカの計画的陰謀」

   中国国内の報道では、「農薬と食品問題の裏に日本の戦略上の問題が隠されているのでは」といった陰謀説も出始め、ネット上の掲示板では、

「今度の餃子事件は日本の右派それともアメリカの力を借りて、計画的な陰謀ではないのか」
「中国人は馬鹿ではない。自分の食品の中に毒を入れるなんて、馬鹿すぎるのではないのか」
「中国政府を信じてます。日本人はどこまでもひどいことができる」
「オム真理教のことはまだ覚えてる?日本人は自分自身で毒を作ってるんだよ」

と書き込まれており、毒物混入は日本で行われたとの見方が中国国内の世論で強まっている。

   さらに、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」では、「毒入りギョウザ」を報じる日本の放送をまとめた動画が多数投稿されているが、そこでは中国人ユーザーと思われる人が、

「今に、毒の源泉は日本側だったという調査結果が出るさ。日本(Jap)政府は中国に謝罪すべきだ」
「徳島県知事が記者会見で『毒物混入の原因は店舗内だった』と言ったじゃないか」

などと書き込んでいる。

   なお、警察庁が中国国内で混入されたとの見解を示したことについて、中国外務省の劉建超報道局長は2008年2月21に「現段階で推測や不完全な証拠に基づいた判断は責任ある態度ではない」と述べ、日本側を批判している。


[ 2008年2月22日20時6分 ]


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