広島県内の看護師らの3人に1人が、患者らから殴るけるなどの暴力を受けた経験があることが、県看護協会の調査で分かった。暴言を吐かれるなど「言葉の暴力」も約4割が遭っており、荒れる医療現場の実態が浮き彫りになった。
調査は「深刻化する院内暴力の実態を把握しよう」と、県看護協会として昨年6月に初めて実施。看護師や准看護師、保健師、助産師の1552人にアンケート形式で尋ね、866人から回答を得た。
「過去1年間に身体的暴力を受けたことがある」と答えたのは32.6%に上り、うち19.1%は何らかの傷害を負ったという。相手の97.6%が患者やその親族だった。また、「言葉の暴力」は38.0%あった。
院内暴力に関する報告手続きの体制が「ある」との回答は約4割にとどまり、病院などでの対策の遅れがうかがえる。
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