医師不足で4月以降の産科休診を予定していた伊豆市の伊豆赤十字病院に新たな産婦人科医が22日までに赴任し、4月以降の診療継続が可能になったことが分かった。 赴任したのは坂本陽吉医師(61)。第2産婦人科部長に就き、12日から分べんを含めた診療を行っている。 福島県出身の坂本医師は福島赤十字病院や葛飾赤十字産院(東京都)で産婦人科部長を歴任。伊豆赤十字病院が産科休診の危機にあることを知り、1月中旬ごろ、葛飾産院を通じ赴任の意思を同病院に伝えたという。 これまで産科診療にあたっていた男性医は本年度末で退職する。坂本医師は「1人でやるのはハードだが、外科医もいて救急にも対処できるし、自分の実力も十分発揮できる。地域のために役立てればうれしい」と話している。 同病院は一昨年、医師不足で一時産科を休診した後、男性医が赴任して診療を再開したが「十分な体制ではない」などとして4月以降の休診を患者や市に報告した上で医師を募集していた。石上和義事務部長は「地域の声に応えることができてひとまずほっとした」と述べた。医療体制の充実を目指し産科医や助産師の募集は継続する。 |