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緒方被告が主導 朝鮮総連中央本部詐欺事件初公判  (2/2ページ)

2008.2.8 18:01

 

朝鮮総連の窮状につけ込む

 被害者とされる朝鮮総連が被害認識を否定するなど異例の展開をたどった朝鮮総連中央本部をめぐる詐欺事件。8日開かれた「資金調達役」とされる河江被告の初公判で、検察側は総連側の被害感情を指摘。緒方被告らが総連の窮状につけ込み、食い物にしようとした構図を改めて主張した。

 発覚当初、事件は整理回収機構による差し押さえ逃れのため、総連と緒方被告らが共謀した“仮装売買”と目されていた。しかし、捜査が進展するにつれ、総連を被害者とする詐欺事件の様相が強まった。

 一方で、総連幹部が「だまされたという認識はない」と発言するなど、総連は公式には被害者の立場を否定。また、総連を被害者とすることへの“違和感”も指摘された。

 しかし、検察側は冒頭陳述で、総連側が「かけがえのない財産である中央本部を失うことになればまさに断腸の思いで、絶対に許すことはできない」などと被害感情を抱いていることを指摘。さらに、「購入資金を出してくれる投資家がいると信じざるを得なかった」とする総連幹部の供述調書を証拠申請し、採用された。

 緒方被告は事件発覚後の昨年6月、記者会見で売買にかかわった動機を「祖国を思う在日朝鮮人の実質的な大使館を守ってあげなければと思った。登記完了と同時に代金を支払うつもりだった」と述べ、仮装売買との見方を否定していた。

 しかし、検察側は、この緒方被告の釈明についても、共犯の満井被告との打ち合わせで作り上げた虚偽だったと冒頭陳述で指摘。在日朝鮮人の境遇に共感するかのように装って、中央本部が差し押さえられることを危惧して頼ってきた総連側をだましたとする構図を強調した。

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