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リニア中央新幹線、運賃は東海道よりちょい高 JR東海会長が講演で
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JR東海の葛西敬之会長は20日、都内で講演し、平成37年の開業を目指す超電導リニアによる新たな「中央新幹線」の運賃について、「東海道新幹線よりやや高くする」と述べ、数百〜1000円高い程度になる見通しを示した。また、座席は全席指定とし、「グリーン」「普通」の区別を設けない考えを示した。
運行態勢の目標については、「片道1時間につき10本、1日につき100本。片道で1日10万人の輸送力をつける」とコメント。リニアの技術を外国へ輸出するため、新会社を設立することにも意欲を示した。
中央新幹線建設に乗り出す理由は、最大約5・5兆円あった旧国鉄時代からの債務が約3・4兆円まで減り、債務返済の金利負担が軽くなったことから、「輸送力増強の限界が近い東海道新幹線のバイパスとして、借金返済より建設を優先することにした」と説明した。
ルートは首都圏と中京圏をほぼ直線で結び、全長約290キロに上る見通し。ただ、東京、名古屋の両都心部を深さ40メートル超の大深度地下トンネルとし、「全ルートの約8割が地下になる」とも述べた。
中央新幹線の開通効果としては、「移動時間短縮によるサービスアップ」「周辺技術の向上による製造業の競争力向上」「沿線地域の発展」などを挙げた。