■山形新聞ニュース

村山隆県議の辞職を許可 飲酒運転問題で県議会

2008年2月22日(金) 22:18
 村山隆県議(48)=東村山郡区=の飲酒運転問題で、3月31日付の辞職願を受けた県議会は22日午後、本会議で村山議員の辞職を許可した。昨年5月の摘発、辞職勧告から9カ月を経て、問題はようやく収拾することになった。

 県議選東村山郡区は定数1のため、欠員が生じた場合、県議会議長が県選挙管理委員会に通知した翌日から50日以内に補欠選挙が行われる。村山議員は3月31日をもって辞職するため、補選の投開票は5月中旬になる見通しだ。

 村山議員は22日午前に辞職願を阿部信矢議長に提出した。会派協議会や会派ごとの話し合いの中で、一部議員から辞職が3月31日付であることに批判が上がり、開会は午後にずれ込んだ。本会議では、村山議員に退席を求めて採決し、全会一致で辞職が許可された。

「もっと早く辞めるべき」−村山県議辞職願で中山町民ら
 村山隆県議が辞職願を提出したことに対し、選挙区の中山、山辺の両町民からは「もっと早く辞めるべきだった」「補欠選挙で選ばれる県議には地元のために頑張ってほしい」といった声が聞かれた。

 村山県議の地元・中山町の宇津井弘治町長は「辞職を促す中山、山辺両町議会の総意を重く受け止めたと思う。本来であれば、町のために一生懸命取り組んでほしかった。新たに選ばれる県議には、県民の幸せ向上のために頑張っていただきたい」と話した。

 両町議会は今月8日、両議会議員協議会で村山県議に辞職を促すことを全会一致で決め、本人に伝えていた。佐東貞美中山町議会議長は、「両町議会の思いを厳粛に受け止め、県議会の飲酒運転撲滅条例などを含めて辞職を判断されたのではないか。摘発された時点で道義的責任を取り、早急に辞めるべきだったと思う」と指摘する。

 「村山県議から21日夜、22日に辞職願を出すという電話があった。混乱を収拾するためご自分で判断したのだと思う」と遠藤直幸山辺町長。地元県議不在に等しい事態が続いたが、「今後、選挙で選ばれる新しい県議には、県とのパイプ役としての活躍を期待している」と語った。

 中山町長崎の男性会社員(52)は「公人としてあるまじき行為をしたのだから、責任を取り、もっと早く辞めるべきだった」と厳しく断じた。同じく中山町長崎の農業男性(56)は「本人もこれまでつらい思いを抱えながらここまで来たのだろう」と村山県議を気遣いながらも「それでもここまで辞職願を出すことが遅れたことについてはまったく理解できない」とため息交じりに話した。

 「昨年5月に摘発されてすぐに辞めていれば、騒がれることもなかったのに」と話すのは同じく中山町長崎の無職男性(65)。山辺町山辺の主婦(42)は「選挙区を代表する県議がずっといないような状態だった。今後は新しい県議に期待したい」と語った。




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