フリーのテレビディレクター=当時(39)=が2005年、急性くも膜下出血で死亡したのは、番組発注者側が過酷な長時間労働に従事させたことが原因として、両親が企画制作会社2社とテレビ朝日の計3社に計1億1000万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁(松井英隆裁判長)に起こしていたことが22日、分かった。
同日開かれた第1回口頭弁論で、3社はいずれも争う姿勢を示した。
企画制作2社は、電通テック(東京)とディ・コンプレックス(同)。
訴状によると、ディレクターは05年2月ごろ、視覚障害のバイオリニストに関するドキュメンタリー番組の制作業務を請け負った。同年12月24日の放送に向け、11月下旬から編集作業をしていたが、休憩や睡眠が十分取れず、放送日当日に自宅で急性くも膜下出血で死亡した。