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単位はアッハ 「笑い測定機」 筋肉反応を数値化

2008年02月22日07時09分

 笑いの度合いを数値化し、アッハ(aH)という単位で表す「笑い測定機」を関西大の木村洋二教授(コミュニケーション論)らの研究チームが開発した。大阪府吹田市の関大キャンパスで20日、5歳の女児と30代の男女3人の計4人の被験者を笑わせて、数値を測る実験をした。

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公開された「笑い測定機」のデモンストレーション。センサーをつけた被験者(左)が漫才コンビ「りあるキッズ」のネタを鑑賞し、グラフの変化で笑いを測定する=20日、大阪府吹田市の関西大学で

 まず男性の被験者1人のほお、横隔膜、腹筋の周辺の皮膚にセンサーを張り付け、筋肉を動かすときに発生する微弱な信号(筋電位)を1秒に3000回の頻度で測定した。木村教授がジョークを飛ばして笑わせたり、被験者にから笑いをしてもらったりし、パソコン画面に現れる波形の違いを分析した。

 このあと、笑いの大きさを確認するため、横隔膜周辺にセンサーをつけ、吉本興業の若手の漫才コンビ「りあるキッズ」が披露したお笑いで測定した。

 木村教授によると、大爆笑は1秒あたり5アッハほどで、これが4秒続くと20アッハになる。この日の最高値は女児の42アッハ。笑いを4.2秒測定し、1秒あたり10アッハだった。子どもは数値が大きく出ることがわかった。大人のくすくす笑いは15秒で3アッハ。1秒あたり0.2アッハになった。

 笑いは健康にいいといわれるが、それを科学的に検証するのに役立てようと、研究を始め、07年に特許を出願した。開発費は約600万円。将来は携帯電話ほどのサイズに小型化したいという。

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