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イージス艦事故で欠点露呈 日本の安全保障に試練 (1/2ページ)

2008.2.21 00:30
このニュースのトピックス安全保障

 イージス艦と漁船の衝突事故は、日本の安全保障体制の諸問題を浮き彫りにした。海上幕僚監部・広報室の電話は19、20の両日、鳴りやまず、ほとんどは「テロならどうするのか」という抗議だった。練度と規律、装備において各国海軍から称賛されている海自は、大きな試練を迎えている。(野口裕之)

 

水上レーダー

 漁船は灯火をともしていたが、もしテロ目的の偽装船であれば無灯火。もっと高速でもあるはずだ。

 一方、イージス艦は、遠方の高性能戦闘機や大中型軍用艦への攻撃・防御を主目的に建造されており、眼下の、しかも小型船はギリギリの想定内だ。従って、米中枢同時テロ以来、高速・小型・低空目標への対処を訓練項目に追加。近代戦では使わない機銃まで、護衛艦に装備した。

 超近代的な「対称」兵器は、前時代的な「非対称」兵器に弱い。実際に2000年10月、一定の警戒態勢をとっていた米海軍のイージス艦がイエメン沖で、自爆テロ攻撃を受けた。高性能爆薬を積んだゴムボートは船体に横12メートル、縦6メートルの穴を開け、17人が死亡、39人が負傷している。

 日米イージス艦には船舶を監視する水上レーダーが備えられているが、大型商船に比べ格段にレベルが高いわけではない。ところが、ベテラン下士官になると、潜水艦が瞬時に引っ込める潜望鏡の最先端を見破る。米軍をはじめ諸外国の海軍が一目置く「匠(たくみ)の技」が、海自の精強ぶりを支えた要素だっただけに、関係者の衝撃は大きい。

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