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中国農薬野菜は冷凍食品に? 生鮮品は厳しい検疫

2008.2.21 23:18
このニュースのトピックス中国製ギョーザ中毒問題

 ギョーザ中毒事件に関連し、中国製の冷凍加工食品からは、微量の残留農薬が相次いで検出されていることも問題になっている。微量の農薬が検出される背景に、中国側製造会社や生産者が過剰に農薬を使用した野菜を、意図的に加工食品へ回した疑いがあると、厚生労働省では分析している。厚労省は平成18年から検疫を強化し、生鮮食品の残留農薬検出は激減したが、加工食品は農薬検査をすり抜けていた。このため、同省からは「中国側に盲点を突かれた可能性がある」との声もあがっている。

 中国・天洋食品「CO・OP手作り餃子」で健康被害が出た事件では、100PPMを超える有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出された。厚労省は「量があまりに多すぎる。残留農薬とは考えにくい」(幹部)と、意図的な混入があったとみているが、その後、各地で相次いで検出された微量のメタミドホスやジクロルボスは「残留農薬の可能性が高い」(同)としている。

 ギョーザ中毒事件以前、メタミドホスなどが各地の検疫所で発見されるケースはまれだった。昨年1月〜今年1月までの間、中国産食品からはメタミドホスが3件検出されたのみ。ジクロルボスは検出されなかった。

 生鮮食品で残留農薬が検出される割合は減少傾向にある。厚労省によると、今年度上半期(速報値)、1カ月平均の違反件数は28.2件で前年度より4割減少していた。14年の冷凍ホウレンソウから残留農薬が検出された問題をきっかけに18年5月から導入した検疫体制を強化した「ポジティブリスト制度」が効果を上げているものとみられる。

 同制度は国外で使われる農薬も基準値を設定。残留成分が一定量以上含まれている産品の流通を原則禁止できる制度だが、冷凍ギョーザなど加工度が高い食品はリストになく、検疫所での菌類検査に留まる。

 このため、厚労省幹部は「検査の厳しい生鮮野菜を避け、加工食品に検査がないと理解した上で、問題の殺虫剤を使った野菜を回していると予想できる」と話している。

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