ここから本文エリア

現在位置:asahi.com>関西>ニュース> 記事

阪南市立病院が医師確保にめど 一部で入院継続の方向

2008年02月22日

 4月以降の入院診療の全面休止を表明した大阪府阪南市の同市立病院(185床)で、外科や内科を総合的に診る常勤医1人の採用が内定したことがわかった。さらに複数の医師を確保できるめどが立ち、一部診療科で入院受け入れを続ける方向で検討している。市は22日、市議会特別委員会で状況を説明する。

 関係者によると、米国の留学経験があり、大阪府内の私立病院で働いていた男性脳神経外科医が阪南市立病院での勤務を申し出た。市はとりあえず非常勤で採用し、医師は「総合診療」担当として、すでに勤務を始めているという。

 この医師は、個人的につながりがある数人の内科医師を同病院に招く意向を市に伝えている。術後管理に欠かせない内科医が確保できれば、4月以降も残留する常勤医が所属する小児科や胃腸科・外科を中心に、入院受け入れを続けることが可能になるという。

 同病院では内科医9人が全員退職した昨年7月以降、内科が全面休止。残った常勤医11人のうち、整形外科などの7人も今年3月末で退職する見通しになった。このため、岩室敏和市長は15日、入院を全面休止し、外来だけで病院を存続させる方針を表明したが、入院診療の休止が大幅な収益悪化を招くことから、市は水面下で医師探しを続けていた。

 眼科や耳鼻咽喉(いんこう)科などもともと常勤医がいない科の多くでも、和歌山県立医科大などから非常勤医を確保して4月以降も診療を続ける方針だ。

PR情報

このページのトップに戻る