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新興感染症の6割は動物が起源?英米チームによる調査

2008年02月21日 11:02

世界の振興感染症の出現件数が、過去60年で約4倍に増え、そのうちの6割が動物に起源がある。このような調査結果を、英ロンドン動物学会や米コロンビア大学などの研究チームが出現状況を地図にまとめ、21日付科学誌ネイチャーに発表した。毒性の強いH5N1型鳥インフルエンザや新型肺炎(SARS)などの、発展途上国における出現が目立っており、今後早急に監視体制を強化する必要があるという。

今回調査は、研究チームが、1940年から2004年までに医学文献に掲載された335件新興感染症の出現報告を分析した。その結果、病原体別で細菌・リチッケアが54%となり、ウィルスやプリオンたんぱくの25%を大きく上回った。その中で全体の60%の起源が動物で、このうち72%がSARS感染源となった中国に生息するこうもりのような野性の動物だった。過去最悪は、アフリカのチンパンジーからうつったと思われるエイズ。
野生動物からの新興感染症は主に発展途上国に多いが、先進国でも病院で抗生物質の多用により、耐性菌が出現したり、生野菜などの食材生産施設で病原性大腸菌の変異株が発生したりしている。

 

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