賀茂地区1市5町(下田市、東伊豆、河津、南伊豆、松崎、西伊豆町)の一部事務組合が管理する共立湊病院(南伊豆町)の運営団体、社団法人「地域医療振興協会」(東京都)が、平成21年度以降の病院運営から撤退する意向を示した問題で、同協会が組合側に対し、施設の移転を含めた新病院の構想を1年以内に提示すれば、4月から3年間の病院運営を継続する―との考えを伝えていたことが21日、明らかになった。 同日の下田市議会全員協議会で、病院副管理者の石井直樹市長が、これまでの協議経過を報告した。協会側は、救急転送に利便性の高い同市への病院移転を運営継続の条件に挙げ、1年以内に移転場所と新病院の構想を併せて示すよう求めているという。さらに、同協会がこれまで減価償却などの費用として年間5000万円を出していた負担金については、人口減少などによる赤字経営が見込まれることから、3000万円にするよう提示している。 移転した病院の跡地について、協会側は「医師をゼロにするつもりはない」とし、医療を残す方向で対処する考えも示している。提案を受け、組合側は25日に開く病院組合議会で、同協会と3年間の指定管理者契約を結ぶ案を議題にする方針。 |