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【気になるトレンド用語】Google、Yahoo!に挑む「百度」の表と裏
2008年02月21日10時00分
インターネットで一番利用するサービスといえば“検索”ですね。
検索サイトは、調べたい単語を入力するだけで、膨大なインターネット上にある関連サイトや関連ニュースなどの情報を調べてくれるとても便利なサービスです。
先日マイクロソフトから買収提案を受けて正式拒否をしたYahoo!や、Yahoo!のライバルでもあるGoogleが2強といわれています。ところが、海外に目を向けてみますと、国によってはYahoo!やGoogleを上回る検索サービスもあります。その一つが最近、日本にも上陸した中国No1シェアを誇る“百度(バイドゥ:Baidu )”です。
今回は、中国でGoogle以上に利用されている検索サイト“百度”についてみてみましょう。
■百度とは
百度とは、中国の百度公司が提供している検索サービスです。中国では、GoogleやYahoo!を押さえて約7割のシェアを持つといわれています。
百度(Baidu)の名称は中国宋時代の古い漢詩の一節に由来しています。
「…人込みの中を幾度となく探し回った。ふと振り返ると、あの人はいた 消え入りそうな灯火のそばに」
この一節にある「幾度」という言葉が原文では「百度」と書かれていおり、幾度も探すという意味の「百度Baidu」という言葉を名称としたというわけです。
北京正望咨迅(China IntelliConsulting Corporation)が報告した2007年の中国(北京市、上海市、広東省広州市のユーザー)における検索サイト利用調査によると、百度 69.5%、Google 23%、Yahoo! 2.3%、捜狗 1.8%と、圧倒的なシェアを獲得しています。
また、全世界の検索サイトのシェアを見てもGoogle、Yahoo!に続き第3位と健闘を見せています。
百度公司は李彦宏(Robin Li)氏らによって2000年に設立され、2001年にサービスが開始されました。2005年8月5日には百度公司は米NASDAQへの上場を果たしています。
百度で提供しているサービスは、中国語の全文検索を筆頭に次のようなものがあります。
・サイト検索
・ニュース検索
・画像検索
・MP3による音楽ファイルの検索
・Q&A形式の知識提供サイト(百度知道)
・百科辞典(百度百科)
■人気の秘密は?
百度は、検索機能として2バイト(ダブルバイト)の文字が持つ多義性を分析することで、検索精度の高さと平均0.05秒という高速検索が強みであると主張しています。
サービス面で、百度を利用するユーザーに人気のある機能がMP3検索です。Googleの画像検索に似ているサービスですが、MP3、WMA、rmファイルなどの音楽ファイルに絞って検索できることが特徴で、音楽検索に強いことで人気を獲得しています。
ただMP3検索では問題も発生しています。2005年に中国レコード会社 上海歩昇音楽文化伝播有限公司から著作権侵害で訴えられているのをはじめ、ユニバーサル・ミュージックなどの大手レコード会社からも提訴されています。訴訟は2006年に百度側が勝訴しましたが、これを期に百度では音楽業界との提携を進めるなど著作権問題にも取り組みはじめています。また、画像検索においても有害コンテンツの取り扱いが問題となったこともあり、アダルトコンテンツフィルタが導入されるようになっています。(初期設定は無効)
一方で、中国で百度が急成長した背景には、中国政府による海外の検索サイト規制や違法ファイルを含むMP3検索機能が利用されたとする意見もあります。こうした見方に、百度側は誤解だと否定しています。
■日本へも進出
中国最大となった検索サイト百度は、日本へも上陸しています。百度は2008年1月23日、百度の日本版「Baidu. jp」の正式なサービスを開始したと発表しました。同サイトは、日本市場向けに開発された検索サービスで、2007年3月にWeb検索とイメージ検索のβ版サービスを提供、今回はWeb検索、イメージ検索、動画検索を加えて正式なサービスとなりました。
■ビジネスモデルの問題と中国大手ポータル「天極網」事件
百度もほかの検索サービスと同様に収益の中心は広告収入ですが、「推広」という独自の仕組みで問題が起きています。
「推広」は、広告主が指定したキーワードがクリックされると1クリックあたりの広告費が百度に支払われますが、検索結果の表示順位が支払い広告費が多い順に表示されるのです。
この機能を悪用すると、広告企業の検索キーワードを故意にクリックすることで、企業が支払う金額を不正に増大させることができるというわけです。
広告を掲載している企業にとっては、実際にユーザーが訪れていないのに失払う広告費だけが増大するということになります。
また、中国有名ポータルサイト「天極網(ChinaByte)」のダウンロード先が同社とは無関係な「天空軟件」となっていたミスを巡る争いも起きています。天極網が、このミスについて百度に謝罪を求めたが謝罪が得られなかったことで「百度抗議特設Webページ」を開設したことで争いとなり、双方のサイトが攻撃されるなどの事件も発生しているようです。
・百度
■こちらもオススメ!気になるトレンド用語
・都心を走る東京マラソン 誕生から運営裏側まで
・バレンタインデー、今やチョコは女性のため?
・毒入れで大事件となった“餃子”を見直しましょう
・新たな不安来襲、ものラインショックって何
・節分は豆まきだけじゃない? 節分・恵方巻きの由来は
・気になるトレンド用語 バックナンバー
検索サイトは、調べたい単語を入力するだけで、膨大なインターネット上にある関連サイトや関連ニュースなどの情報を調べてくれるとても便利なサービスです。
先日マイクロソフトから買収提案を受けて正式拒否をしたYahoo!や、Yahoo!のライバルでもあるGoogleが2強といわれています。ところが、海外に目を向けてみますと、国によってはYahoo!やGoogleを上回る検索サービスもあります。その一つが最近、日本にも上陸した中国No1シェアを誇る“百度(バイドゥ:Baidu )”です。
今回は、中国でGoogle以上に利用されている検索サイト“百度”についてみてみましょう。
■百度とは
百度とは、中国の百度公司が提供している検索サービスです。中国では、GoogleやYahoo!を押さえて約7割のシェアを持つといわれています。
百度(Baidu)の名称は中国宋時代の古い漢詩の一節に由来しています。
「…人込みの中を幾度となく探し回った。ふと振り返ると、あの人はいた 消え入りそうな灯火のそばに」
この一節にある「幾度」という言葉が原文では「百度」と書かれていおり、幾度も探すという意味の「百度Baidu」という言葉を名称としたというわけです。
北京正望咨迅(China IntelliConsulting Corporation)が報告した2007年の中国(北京市、上海市、広東省広州市のユーザー)における検索サイト利用調査によると、百度 69.5%、Google 23%、Yahoo! 2.3%、捜狗 1.8%と、圧倒的なシェアを獲得しています。
また、全世界の検索サイトのシェアを見てもGoogle、Yahoo!に続き第3位と健闘を見せています。
百度公司は李彦宏(Robin Li)氏らによって2000年に設立され、2001年にサービスが開始されました。2005年8月5日には百度公司は米NASDAQへの上場を果たしています。
百度で提供しているサービスは、中国語の全文検索を筆頭に次のようなものがあります。
・サイト検索
・ニュース検索
・画像検索
・MP3による音楽ファイルの検索
・Q&A形式の知識提供サイト(百度知道)
・百科辞典(百度百科)
■人気の秘密は?
百度は、検索機能として2バイト(ダブルバイト)の文字が持つ多義性を分析することで、検索精度の高さと平均0.05秒という高速検索が強みであると主張しています。
サービス面で、百度を利用するユーザーに人気のある機能がMP3検索です。Googleの画像検索に似ているサービスですが、MP3、WMA、rmファイルなどの音楽ファイルに絞って検索できることが特徴で、音楽検索に強いことで人気を獲得しています。
ただMP3検索では問題も発生しています。2005年に中国レコード会社 上海歩昇音楽文化伝播有限公司から著作権侵害で訴えられているのをはじめ、ユニバーサル・ミュージックなどの大手レコード会社からも提訴されています。訴訟は2006年に百度側が勝訴しましたが、これを期に百度では音楽業界との提携を進めるなど著作権問題にも取り組みはじめています。また、画像検索においても有害コンテンツの取り扱いが問題となったこともあり、アダルトコンテンツフィルタが導入されるようになっています。(初期設定は無効)
一方で、中国で百度が急成長した背景には、中国政府による海外の検索サイト規制や違法ファイルを含むMP3検索機能が利用されたとする意見もあります。こうした見方に、百度側は誤解だと否定しています。
■日本へも進出
中国最大となった検索サイト百度は、日本へも上陸しています。百度は2008年1月23日、百度の日本版「Baidu. jp」の正式なサービスを開始したと発表しました。同サイトは、日本市場向けに開発された検索サービスで、2007年3月にWeb検索とイメージ検索のβ版サービスを提供、今回はWeb検索、イメージ検索、動画検索を加えて正式なサービスとなりました。
■ビジネスモデルの問題と中国大手ポータル「天極網」事件
百度もほかの検索サービスと同様に収益の中心は広告収入ですが、「推広」という独自の仕組みで問題が起きています。
「推広」は、広告主が指定したキーワードがクリックされると1クリックあたりの広告費が百度に支払われますが、検索結果の表示順位が支払い広告費が多い順に表示されるのです。
この機能を悪用すると、広告企業の検索キーワードを故意にクリックすることで、企業が支払う金額を不正に増大させることができるというわけです。
広告を掲載している企業にとっては、実際にユーザーが訪れていないのに失払う広告費だけが増大するということになります。
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・百度
■こちらもオススメ!気になるトレンド用語
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