はっきりしない株式相場だが、とりあえずは底固めに入ったと言えそうだ。政府系ファンドの行方や新興国市場の株高は少し気になるが、為替は一段落して円安にふれていくかもしれない。また、一服感のある原油や金も“高値含み”と言えるし、日本では新興市場も底を打ったように見える。あとは出来高が増えれば、株価も上昇しそうだ。なお、3月期決算が意識され始める頃なので、個別では業績の良い会社に注目したほうがいいだろう。
短期(1~3週間) 南部化成 ジャスダック コード7880 単元株数100株 前営業日の株価1280円 目標株価1360円 プラスティック成形加工の中堅で、エアコンパーツなどの家電向けや自動車向けドアパーツが好調。第3四半期の時点で1年間の予想をすでにクリアした。このペースが続けば、通期の決算は上方修正となるだろう。財務内容も良く、純資産114億円に対して借金は21億と借入金が少ない。株価は上昇しはじめているが、まだ超割安の水準にある。本決算が明らかになるまでは値上がりが続きそうだ。 中期(1~3カ月) 芝浦電子 ジャスダック コード6957 単元株数100株 前営業日の株価1898円 目標株価1950円 温度センサー部品や計測制御機器、エコ給湯器向けの環境関連製品に強みがある。昨年の高値は7月に付けた3260円だが、最近の株価はその高値から40%も値下がりしている。第3四期半期決算の発表時に通期予想も発表しており、ほぼ予定通りの好決算になることが明らかになった。にもかかわらず、株価は今もなお底値圏にあるので、そろそろ見直されるだろう。 [あいはら ともこ] 女優・テクニカルアナリスト・心理相談員。1954年兵庫県生まれ。関西学院大学法学部卒業。1978年、NHK朝の連続テレビ小説「わたしは海」のヒロインでデビュー。女優としてTVや映画、舞台に出演するほか、「開運富士」の個展を開催。また、ラジオNIKKEI「ファイナンシャルBOX」のキャスター、日刊ゲンダイでの連載執筆など、株や財テクの分野でも活躍。著書には「株はこれから2年」(幻冬舎)、「あいはら流もうける株」(講談社)、「株パラ」(廣済堂出版)などがある。
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