引用問題その6

はじめに結論を書いておくと、わたしは

ブログの無断引用反対派ではない!

無断引用をマナー違反だと思っているわけではない。
だが、無断引用をする「正当な権利」があるとまではいえないのではないかと思っている。
書籍の引用に関しては著作権法で定められている。
したがって「本の山」における書物からの引用を、無断ではないか、矛盾している、
と批判するのはふたつの意味でおかしい。
そもそもわたしは無断引用を認めている。
さらに書籍からの引用は、新メディアのブログとは異なり長い歴史があるため、
一般的な共通了解が形成されている。
ひるがえってブログは近年、誕生した情報伝達媒体で、
利用者のあいだに衆目一致といえるほどの規則がない。
なかには無断引用を好ましくないと感じるひとがいることは
配慮しなければならないと思う。
ブログの無断引用を「正当な権利」とまでは断言できないと思うゆえんである。

かたい話になってしまったから、少しくだけた話をしよう。
書物からの引用はやってみればわかると思うが、けっこうな骨折りなのである。
時間がかかるわけだ。ネット上の引用のようにはいかない。
はい、コピーしてペースト、というわけにはいかないのである。
引用文によほどの関心、もっといえば愛情か憎悪がなければやれないことだと思う。
さらに書籍の場合、対価を払っているということがある。
古本で買った本は著作者に金銭がいっていないと指摘されそうだが、
古書店に代金を払っているのもまた事実である。
ならば図書館で借りた本はどうか。これも往復する労力を費やしている。
なにがいいたいのかというと、サイトやブログからの引用はあまりにも楽ちんである。
ほとんどコストを必要とせずに引用することができる。
反面、引用文のおかげで無価値なブログでさえも、なんとか形がつくのである。
なにか自分も主張したような錯覚ならびに自己陶酔を享受することが可能だ。
書籍は一定の分量をもった言説である。ブログとは異なり中味が濃い。
どういうことか。バカには本が読めないということである。
書籍を読了したのち大量の情報から一部を引用するなどなおさらバカには不可能。
ところが、ブログ記事ならばかんたんに読め、なおかつ右手を少し動かせば引用できる。
引用先の記事がしっかりしていればそのぶん、
オリジナルのものに寸評をつけただけのアホなブロガーにも箔(はく)がつくわけだ。

以上、まずわたしの立場を表明し、
それから書籍引用とブログ引用の相違について述べた。
引き続き経過報告もかねて個別のケースについて述べたい。

「みたいもん」byいしたにまさき
http://mitaimon.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_8f7e.html


ここに引用の削除をお願いしたのは不愉快だからである。
このブログにわたしの文章が掲載されることに耐えられなかった。
あの記事をあの程度の人間にかるがるしく引用されて非常に傷ついた。
いしたにまさきは、トラックバックを削除しろとのたまった。
「せっかくカリスマブロガーのオレ様が引用してやったのにな」という態度である。
営利というのも気に食わない。
カリスマブロガーいしたにまさきはブログからの引用を繰り返すことで金儲けをしている。
いろんなひとが苦労して書いたブログの文章を狡猾に利用して金銭を得ているわけだ。
人間として恥ずかしくないのだろうか。親の顔が見たいものである。
わたしはいしたにまさきに「無断引用は正当な権利か」と問うた。
イエス・ノーで答えられる容易な質問である。
だが、いしたにまさきは答えようとしない。無視している。
カリスマブロガーともなると、弱小ブロガーなど相手にしないということらしい。
ご立派な態度というほかない。
柳杏とかいうやつもあれだけ高言をぶっておきながら、その後なんの連絡もない。
おかしな話である。

「死んだ目でダブルピース」
http://d.hatena.ne.jp/karatedou/20080217


こちらはどうでもいい。非営利のどこにでもあるお気楽ブログと思われる。
おもしろいブログとして紹介したのみ。
だから、引用を削除してほしいというお願いもしていない。
世の中には、自分の意見を持てないかわいそうな知的弱者がいるのである。
しかし、かれらとて自己主張したいときがある。
引用先の記事を読んでわたしは同情を禁じえなかった。
こうまで自分のあたまでものを考えられないひとがいるのである。
世の不条理というものに涙ぐみさえした。
うちのようなブログでよければ、これからもどんどん引用していただきたい。
ただし、「はてな粘着」には困ったものである。いまも粘着は続いている模様。
これはいくら本人が否定しようがkaratedou氏によるものとしか思えない。
ほかにだれがあんなことをするというのか。
よろしい。気が済むまでやればいい。1週間もすれば飽きるでしょう。
「本の山」のコメント欄に登場してくださったことには感謝したい。
カリスマブロガーのいしたにまさきとは大違いである。

> 何か勘違いをなさっているようですが、こちらは怒ってもいないし、
> どこかに晒してもいないですよ。


信じられないがkaratedou氏は怒っていないというではないか。
バカにされていることに気がつかないとはよほどの――、いや、よほど人間ができている。
すぐにカッカしてしまうわたしはkaratedou氏を見習わなければならない。

ブロガーは概して読書家よりも知能が劣る。
最後に本記事の要旨を箇条書きにするのはこのため。

・「本の山」はこれからも書籍からの引用をする。
・「本の山」からみなさまが引用をするのも、むろん自由(出典は入れようね)。
ただし相手によってはこちらから削除をお願いすることがあるかもしれない。
しかし削除するしないは、これまたそのブログ管理人の自由。
・ブログから引用ばかりしているとバカに見られるぞ。
・ブログの無断引用で収益をあげているカリスマブロガーいしたにまさきがうらやましい(笑)。

COMMENT

kohara URL @
02/20 14:23
 . はてな経由で来ました。
ご自身がお怒りの気持ちはこの文章から伝わってきますが、過去にも無断引用に関しては何度も議論がなされていますが、本もブログも、どちらも引用に関してはOKだと思います。

広告入りのブログに引用をされるのは不愉快という気持ちはYonda?さんの個人的な事情ですから、引用部分を削除されればそれで良いと思いますが・・・削除しても尚、そこまでしつこく文句を言い続ける理由は何故でしょうか?

むしろ、私のような通りすがりのユーザにとっては、批判の領域を超えて個人を特定した誹謗中傷を書き続けるブログが最もマナーの悪いブログであると感じます。

みたいもんさんの引用部分に関しては、依頼後即座に削除したわけですし、対応に関しては第三者から見て誠実に対応したように感じます。コメント欄はよくある前後の文脈から削除できなくなったケースではないでしょうか?

Yonda?さんが不愉快なお気持ちになられたのはわからなくもありませんが、大人としてここまで書くのはご自身の評価を落とす自滅行為であると感じます。そろそろそれくらいになさったらいかがでしょう?
くろべえ URL @
02/20 16:53
年齢のわりに. ずいぶん生え際がアレな人ですね。カリスマだけに後光が射している、なんちゃって。

http://www.ageun.com/career/person/images/19/profile.jpg
Yonda? URL @
02/20 20:07
koharaさんへ. 

> 本もブログも、どちらも引用に関してはOKだと思います。

koharaさんはそう思う。あるいは、そう思うひとが多いとする。
けれども、そう思わないひとはどうなりますか?
多数決で決めたことが正しいなら、
マイノリティーは泣き寝入りするしかないのでしょうか。

> 広告入りのブログに引用をされるのは不愉快

それだけではありません。
あの記事を無断引用されることで、
わたしという人間を愚弄されたように思いました。

> 削除しても尚、そこまでしつこく文句を言い続ける理由は何故でしょうか?

いしたにまさき氏はこれからも毎日のように無断引用をするでしょう。
自分の広告収入のためにです。
こういっては失礼ですが、あまり人間のことがわかっていないかたのようです。
かならずや第二、第三の被害者をだすと思うのです。
ひとの気持を踏みにじるような無断引用をかれはすると思います。
それを防ぎたいと思う気持があります。
いや、かなり偽善的ですね。
無断引用がここまでひとを怒らせることがあるということを知ってほしいのかもしれません。

> むしろ、私のような通りすがりのユーザにとっては、批判の領域を超えて個人を特定した誹謗中傷を書き続けるブログが最もマナーの悪いブログであると感じます。

そう思われたら仕方ありません。感想として拝受いたします。

無断引用はOKかもしれませんが、細心の注意を要することだとあらためて思います。
Yonda? URL @
02/20 20:08
くろべえさんへ. 

顔の見えないネットだからこうなるのであって、
もしかしてビールでものみながら話したら
(かれはお酒をのめないそうですが)
簡単に落着する問題なのかもしれません。
ネット社会のむずかしさを感じます。
karatedou URL @
02/21 01:23
「はてなに晒す」という誤解。. なかなか誤解が解けないようなので、そのことについてエントリーを一つアップしました。
http://d.hatena.ne.jp/karatedou/20080220#p1
無断引用の問題は、また別の機会に書くつもりです。いつになるかはわかりませんが。
前田 URL @
02/21 12:22
. >なぜ昨日は削除のお願いをしたのか。
>母の自殺のことを書いた記事を引用されたからです。
>血涙をしぼりながら書いた文章がほかのブログに転載されている。
>しかも、そのブログは山のような広告が掲載されており、
>ブログ名と作者を調べるのにだいぶ時間がかかりました。
>ここのブログにわたしの文章が載せられるのはかなわないと思いました。
>だから、削除してくださいとお願いしたのです

これを見ると、yonda?氏がおっしゃってるのは、
「あの」記事が「あの」ブログに載るのはつらい、
ということですね、そもそもは。
yonda?氏を批判する人はそこを踏まえないと、空論になると思います。
kohara URL @
02/21 15:09
. >koharaさんはそう思う。あるいは、そう思うひとが多いとする。
>けれども、そう思わないひとはどうなりますか?
>多数決で決めたことが正しいなら、
>マイノリティーは泣き寝入りするしかないのでしょうか。

この件に関しては、既にトラックバックやはてな上などで多くの方が指摘されておりますように「著作権法」に基づいたものです。引用は正当な行為です。

ですから、引用された事で不快に思うのはYonda?さんの個人的な感情・個人的な事情であって、第三者から見てYonda?さんを擁護する気になれないのはそのためです。書き手の台所事情など知ったことではありません。


引用は正当であり、任意で削除に応じたみたいもんに全く非はありません。それにもかかわらず不当に中傷を続けるYonda?さんは、第三者から見て単なる「悪質クレーマー」にしか映りません。

また、引用された事で不快に思うYonda?さんは確かにマイノリティーでしょう。しかし今回は無事に削除してもらえたわけですから泣き寝入りなどする必要もありません。無事に削除してもらえてよかった、それだけの話です。


そもそも、一般的なブロガーにとって引用・リンクは喜ばしい事であり、それが有名ブログならなおさらです。アクセス数の増加、新たな読者獲得のチャンス、ページランクの高いサイトからの被リンクによるSEO効果・・・など、良いことだらけだからです。基本的には「テレビで紹介してもらえばお客さんが増える」のと同じようなもので、リンクは自分のブログの宣伝として基本的に歓迎されるものです。

ですから、「無断で文章を使用された」として不快な気持ちになるブロガーさんはマイノリティーであり、さらに不快な気持ちを伝えたにもかかわらず“引用部分を削除してもらえない場合”には、「マイノリティーは泣き寝入りするしかない」事になります。(Yonda?さんは該当しません)


そもそも、アフィリエイト目的で悪質と言われるブログの多くは、引用とリンク「のみ」で構成され、管理人の意見が一言も書かれていないブログや、引用の領域を超えて長文を転載しているブログなどの事を指します。そしてそれらブログの多くには連絡先が無かったり、削除を依頼しても応じてくれなかったりする事が多々あります。

しかしながらみたいもんのいしたにさんは引用の方法にも問題が無く、どのエントリーに関してもご自身の考えをきちんと述べており、引用部分の削除依頼にも即座に応じたわけですから、きちんと管理されているブログと言えます。

そして無事、引用部分の削除依頼を任意で応じてもらえたYonda?さんは「泣き寝入り」する必要がありません。

そして、みたいもんの場合は任意の削除依頼に応じるブログですから、仮に引用・リンクを不快に思うマイノリティーの方が居たとしても第二、第三の被害者が出る事はありません。毎度和解で終わるだけです。


これらの事から、「引用行為は正当で」「ブログもきちんと管理されており」「任意の削除依頼に応じた」みたいもんいしたに氏を、私やはてなユーザなどの第三者は擁護すると思います。そして全く問題がないにもかかわらず不当な誹謗中傷を続けるYonda?氏に批判が集中するのは仕方がない事だと思います。


これ以上Yonda?氏がご自身の正当性を訴えたとしても、その内容が単なる個人の誹謗中傷ではご自身の批判を煽る結果になるだけだと思います。ブログ界の中でも、誹謗中傷を書き綴るブログはアフィリエイトブログ以上に最底辺のブログに分類されますからね・・・。
前田 URL @
02/21 19:28
. >引用された事で不快に思うのはYonda?さんの個人的>な感情・個人的な事情であって、第三者から見て
>Yonda?さんを擁護する気になれないのはそのためです。

個人的な事情、感情だからこそ、それを尊重すべきなのではないでしょうか。ヨンダ氏は一般論的に「引用は駄目だ」と言ってるのではありません。個人的な事情、感情により、引用を苦痛に思う人がいた場合、その人の異議申し立ては尊重されるべきだと思います。形式的に削除したとかではなく、上記ブログ作者やあなたも含め、上っ面はもっともらしいことを言いながら、人間の感情の機微に無神経な者がのさばっていること自体が、悲しいことなのです。
Yonda? URL @
02/21 21:01
karatedouさんへ. 

「はてな」ってアカウントを複数取ればいくらでも演出ができるのでは。
とくにはじめのほうはひとりのひとが張り切っていました。
無罪・有罪どちらも証明することは無理だと思います。
いまは不快になるだけだから「はてな」は一切見ていません。

なお、せっかくのご厚意ではありますが、
今後はブログ更新のご通知はけっこうです。
短いあいだですが、おつきあいくださりありがとうございました。
いい思い出になると思います。
kohara URL @
02/21 21:05
. 前田さんへ

>人間の感情の機微に無神経な者

この件に関して言及するのであれば、引用された文章以上に相手の名誉を損なうレベルの誹謗中傷を書き続けているYonda?さんは更に無神経だと思いますがいかがでしょうか?

もともと引用された文章では相手を中傷したり名誉を損なうような引用はされていませんでした。しかも引用部分は任意の削除に応じました。しかしこちらのブログではそれ以上の中傷文を書き続け、現在もその文章を晒し、更にはkaratedou氏に対してバカにしている事までご自身で認めています。

相手を尊重する事に関しても、相手を中傷した時点でこちらのブログのほうがレベルが下になる事は間違いありません。

少なくとも、人を不快にさせる行動に関して人に文句を言える立場ではありません。ご自身がそうなさっているのですから。








 

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[blog]「無断引用」という言葉  Gururiの日記  2008/02/21 00:00
面白い意見を目にした(引用文中の強調はid:Gururiによるもの。以下同じ)。なお、俺は法律の専門家でもなんでもないので、以下に書いたことに存在する間違いはどんどんコメント欄なりTBで突っ込んでいただけるとありがたい。正当なツッコミであれば適宜訂正していく所存であ