含み資産がない会社はすぐに潰れる
シティが大変な事になっているようで、まずは時事ドットコムなんだが、
米銀最大手シティグループは19日までに、日本のシティバンク銀行本店が入っている都内の大型商業ビルを、米証券大手モルガン・スタンレー傘下の不動産ファンドに売却した。米メディアなどによると、売却額は約480億円。
本社を売ってしまうというんだから、よっぽどカネに困っているんだろう。つうか、金融会社なんて他にめぼしい資産なんかないんだから、せめて一等地に本社くらい持ってないとね。むかし、日本に「日活」という映画会社があったんだが、
最盛期は昭和30年代までだったな。景気が悪くなってもなかなか潰れないで残っていたんだが、昭和の末期、おいらが用があって訪ねた時には、ずらりと「課長」さんばかりが並ぶという妙な本社だった。新入社員が入って来ないので、一番下っぱでも入社20年の課長さんだったりするわけだ。映画会社というのは商売柄、日本全国の一等地に直営館を持っていたので、それでもなかなか潰れなかった。また、日本の会社というのは、この含み資産というのが大好きで、やたら保養所とか社員寮だとか、不動産を持ちたがったもんだ。そこら辺、アメリカ企業は違う。で、売るのは本社だけじゃない。子会社まで売っちゃいました、という話で、
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は19日、関係者の話として、米金融大手シティグループが日本で「ディック」ブランドなどを展開する子会社CFJを売却し、日本の消費者金融事業からの撤退を検討していると報じた。シティは、07年の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)絡みの損失が286億ドル(約3兆600億円)に膨らみ、不採算事業からの撤退を急いでいる。
日本だけでなく、メキシコやイギリスでもサラ金稼業から撤退だそうで、やっぱり貸し渋りなのかね? で、金屋のネバダさんちが書いてるんだが、
シティは今売れるものなら何でも売るという動きに入っており、これは日本からの撤退を想定しているのではないか?と一部の専門家は指摘しています。
今、【シティ】は資金繰りに窮しているとの見方もあり、買収しました日興を売却するという事態も有り得る状況になりつつあります。
日興まで売ってしまうのではないか、というのだ。なんだかねぇ、つい先月、手に入れたばかりなのにw それでも何兆円もある損失をカバーできず、日本国債を売るとかいう話まで出ているわけだ。日本から撤退するとなると、始末せにゃならん。で、そうなったら日本国債が暴落するので、皆さん、金買って下さいね、という、判りやすいポジショントークなんだがね。
関係筋が27日、ロイターに対し明らかにしたところによると、米金融大手シティグループと中国の中堅証券会社、中原証券は、合弁で投資銀行を設立するため、近く中国当局に申請を行う見通し。
この計画が実現すれば、シティグループにとって初の中国合弁投資銀行となる。
こないだも書いたような気がするんだが、ヤクザはカネの動く町にしか住めないわけだ。景気が悪くなると、どっかに消えてしまう。そら、見事なもんだが、外資なんてのも同じで、大騒ぎして大統領まで動員してガイアツかけて日本市場に殴り込みかけても、儲からないとなれば一ヶ月で方向転換w やっぱ、中国の方が儲かりそうだと、いやいや、実に判りやすいです。
似て非なるもの:含み資産と膨らませ資産
この手の詐欺はねずみ講と似て、釣る方も釣られる方も常連なんじゃない?
どっちも常連といえば、イスラム教徒の油をユダヤ人が売って儲けた金で原油先物相場を高騰させる地球規模の資源バブル行為を道徳違反で咎めないのはなぜなんだろうな。
国際金融資本様のなさることには合衆国政府といえども一切口出しは許されないってことなんだろうか。政権が傾きかけても放置してるのは自分たちも一味だからか、共和党がいまいち信用できないのもこの辺。
投稿 コメンテーター | 2008/02/21 10:25