山口県が20日に発表した2008年度の当初予算案から、借金に当たる県債残高は08年度末で過去最悪の1兆1589億円の見通しとなった。一方で、貯金である基金残高は123億円で過去最低。149万人の県民1人当たりに換算すると、77万円の借金を抱えながら貯金は8000円―という厳しい状況だ。
08年度の県債発行額は897億円。団塊世代の大量退職に伴う退職手当債を増発する影響もあり、本年度を76億円上回る。二井関成知事が就任した1996年度に6616億円だった県債残高は、国の景気対策に呼応して公共事業を増やした影響で増加の一途をたどる。一方で、96年度に586億円あった基金は年々減少。08年度も財源不足の対策として202億円を取り崩し、残高は123億円となる。ピークだった92年度の1189億円の10.3%となる。
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