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御殿場強姦未遂:改めて無罪主張 申し立てから4年、元少年の「再審」開始 /静岡

 01年9月に御殿場市内で起きたとされる強姦(ごうかん)未遂事件で、少年院送致の処分取り消しを求めている男性(22)=当時16歳=の、再審にあたる少年審判が20日、家裁沼津支部で始まった。申し立てから約4年。ようやく開かれた審判で男性は改めて無罪を訴えた。【山田毅】

 事件では、01年9月に御殿場市内の公園で女子高生(当時15歳)を強姦しようとしたとして、当時15~17歳の少年10人が逮捕された。男性は同年11月、最初に逮捕され、共犯の少年たちの名前を挙げたとされる。男性は「刑事が名前を勝手に挙げて、いつの間にか決めつけられた」と話す。

 01年4月施行の改正少年法で保護処分終了後も処分の取り消しができるようになったため、男性は少年院退院後の04年4月、同支部に処分取り消しを申し立てた。最高裁によると、07年11月までに、全国では申し立てによる審判を終えた7人のうち2人の処分が取り消されている。

 男性は今回の審判で、少女が被害日を途中で9月16日から9月9日に変更したことを主な根拠として、無罪を主張している。男性以外に、刑事裁判を争っている5人の被告も同様の主張をしている(4人は最高裁に上告中、1人は東京高裁で控訴審中)。

 だが裁判所は、これまでの刑事裁判での3回の判決すべてで、被害日を変更した少女の事情を認め、有罪判決を下している。地検沼津支部は「これまでの主張と変わらない」として、今審判でも「供述の根幹部分は信用できる」とする従来通りの主張をする構えだ。

 今月16日、支援者らが御殿場市内で開いた会合で、男性は「裁判ではやっていないことを訴えるだけ。正当な判断をしてほしい」と述べた。付添人(弁護士)によると、次回審判の3月27日には、事件日の天候状況などを追加証拠として提出する予定だという。

 ■御殿場強姦未遂事件での男性の経緯■

01年11月 強姦未遂容疑で逮捕される

02年 1月 家裁沼津支部が中等少年院送致の処分を決定

   12月 中等少年院を退院

04年 4月 保護処分の取り消しを申し立て

05年 9月 保護観察が終了

07年 1月 家裁沼津支部が「再審」に相当する審判開始を決定

08年 2月 審判が始まる

毎日新聞 2008年2月21日

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