【北谷】10日に北谷町で起こった米兵女子中学生暴行事件を受け、基地・軍隊を許さない行動する女たちの会など県内30団体が参加を呼び掛けた「危険な“隣人”はいらない」緊急女性集会が19日午後、北谷町のちゃたんニライセンターで開かれた。事件に憤る300人以上が県内外から駆け付け「なぜ繰り返されるのか」「被害少女に何の罪もない」と声を上げた。少女への精神的ケアを十分行うことや、すべての在沖海兵隊の撤退などを求めるアピールも採択。最後に参加者全員で「性暴力は許さないぞ」「基地はいらない」などとシュプレヒコールした。
集会は、行動する女たちの会のほかに、県婦人連合会や教育関係団体、北谷町内の各団体、平和団体などの呼び掛けで開催された。
比嘉洋子沖縄市婦人連合会長は呼び掛け団体代表のあいさつで「わたしたちの子供がなぜこんな目に遭わなければいけないのか。子供たちに何の罪があるのか。今こそ基地撤去を要求していきたい」と語った。
東門美津子沖縄市長や野国昌春北谷町長、糸数慶子参院議員らも参加し「基地撤去以外に根本的な解決はない。被害に遭った子を全力で守らなくてはいけない」などと呼び掛けた。
「まちかどの会話」と題した寸劇では、県内中学生少女の役を演じた出演者が「塾も行きたいし、おしゃれもしたい。わたしたちは一体どうしたらいいの」と周りの大人たちに問い掛けた。
一分間メッセージでは有志18人が次々と事件への思いを吐露し、会場内からは抗議への賛同の声や拍手が送られた。
集会の最後には「少女への十分な精神的ケア」のほか「少女への謝罪と補償、加害米兵への厳正な処罰」「基地外居住兵士の把握とその見直し」「県民大会の開催」などを求めるアピールを全会一致で採択した。
あて先は首相、防衛相、在日米国大使、在沖米国総領事、県知事、四軍調整官。
(琉球新報)
2008年2月20日