【石家荘(中国河北省)西岡省二】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国河北省出入境検査検疫局などは15日、製造元の「天洋食品」(同省石家荘市)の工場の全工程を中国国内外の報道陣に初めて公開した。
日米中の報道関係者80人以上が参加。野菜洗浄から材料のカット、凍結、袋詰めなど、ギョーザ製造の全工程を約2時間見た。工場内は一見したところ、清潔に保たれ、殺虫剤成分混入の痕跡は見当たらない模様だ。
これに先立ち、同工場の底夢路工場長が記者会見し、中毒事件について「われわれこそ、この事件の最大の被害者だ」と訴えた。現在までの調査結果を紹介し「工場の生産管理が非常に厳格で、産品の安全性は保証されている」と指摘。今回の事件が起きたことで「経済的に巨大な損失を受け、名誉も傷ついた」と憤りを語った。
また従業員が中毒の原因となった有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を持って入る可能性について「絶対にない」と否定した。
毎日新聞 2008年2月15日 21時49分 (最終更新時間 2月15日 21時52分)