◇過酷勤務、見兼ね
奈良県は4月から、県立医科大病院(橿原市)などでお産を扱った産科医らに分娩(ぶんべん)手当を支給することを決め、08年度予算案に関連費用約2億9000万円を計上した。27日開会の定例県議会に提出する。
過酷な勤務が産科医不足の原因と指摘される中、医師の離職防止と欠員を補充しやすくすることが狙い。県立医科大と、お産を扱う県立奈良(奈良市)、三室(三郷町)の計3病院の産科常勤医を主な対象に、分娩を扱った日数に応じ、1日当たり5000円(休日・夜間は7500円)を支払う。緊急手術となり、他科の医師が応援した場合は、応援医師にも同額を支払う。県は、県立医大と県立病院の勤務医の給与も初任給で約1万円増額させる方針。【中村敦茂】
毎日新聞 2008年2月20日 大阪夕刊