ワシントン(CNN) 制御不可能となり地球に落下、衝突する恐れのある米スパイ衛星の撃墜計画で米政府は19日、破片が飛散する可能性があるハワイ西部の太平洋の海域を対象に船舶や航空機に退避を促す警告を出した。
退避勧告の時間は、ハワイ現地時間の午後4時半(日本時間21日午前11時半)からの約2時間半。地球に帰還中の米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル「アトランティス」の着陸時間をにらんだ設定ともなっている。
ミサイルによる撃墜は早ければ20日夜になる可能性もある。1回目の挑戦で失敗した場合、2回目のミサイル発射も検討している。
このスパイ衛星は2006年末に打ち上げられた直後、交信不能となった。燃料として有毒なヒドラジンドラジンを積んでおり、撃墜は人口密集地域に飛散し被害を与える恐れがあることを防ぐ措置ともなっている。
米軍はミサイル防衛(MD)技術を利用し、イージス艦から海上配備型迎撃ミサイルSM3を発射する。