2008年02月20日 更新

【リレーコラム】楽天キャンプで意外に重要な「部屋割り」

 さあキャンプインというときに、選手が気になることはなに? 練習メニュー? 天気? ネオン街(久米島にはないけど…)? それだけではない。宿舎の部屋割りという意見も多い。

 「みんな気にしていますよ。選手だけじゃなくて、裏方さんからも聞かれます」と話すのは、部屋割りを作った加古賢一マネジャー(30)。宿舎は原則として1部屋2人で、誰と相部屋になるのかが、いいキャンプを過ごす大きなポイントだという。

 満29歳以上の選手は一人部屋だが、今年の一軍キャンプは若手中心のメンバー構成のため、ほとんどが相部屋。そのなかで例外として一人部屋となったのが、エース岩隈と鉄平だ。「鉄平は2年続けてレギュラーで活躍したごほうび」。他の選手の発奮材料にしたい狙いもあるようだ。

 ルームメートを決める基準は年齢、実績、プロ年数、出身地、性格など。新人の長谷部は2年目の永井と相部屋。年齢が近く、大学日本代表でともにプレーしたことが決め手だ。「もっとも頭を悩ました」という田中は去年と同じ青山。2年連続の同部屋はまれだが、こちらは性格面での相性を重視した。

 「1カ月近くいっしょに過ごすわけですから。気持ちよく練習してもらうためにも、部屋割りは大事です」。スタッフ会議で一軍メンバーが決まってから苦悩を続け、部屋割りが完成するまで10日かかったという。自分より4歳年下の加古マネジャーがめっきり老け込んでみえる理由が少し分かった気がする。

(越智健一)

■越智健一(おち・けんいち)

 1973(昭和48)年11月17日、神奈川県生まれ、34歳。血液型B。早大卒。中央競馬を9年間担当したのち、06年からプロ野球を担当。今年で楽天担当3年目。既婚。